中国の重機メーカーのズームライオンは9月29日、世界最高出力のハイブリッドホイールトラクター「DX7004」を長沙のスマート産業都市で正式に発表した。
高さ約4mを誇るこの機械は、最大出力1200馬力を実現し、大規模で高負荷な農業作業用に設計されている。デジタルシャシー、スマート制御システム、自社開発の主要コンポーネントなど、ズームライオン独自の革新技術が統合されており、インテリジェントかつ持続可能な農業生産を推進する同社のビジョンに向けた大きな一歩となる。
DX7004は、定格出力700馬力、最大トルク4500Nmのデュアルモーターハイブリッドパワートレインを採用している。連続運転12時間で最大7200畝(約480ha)の作業が可能だ。分散型電気駆動システムにより、無段階のフィールド速度制御が可能になり、電動モーター駆動の油圧出力により、大型多機能機器の精度が確保される。
このモデルには、ズームライオンが独自に開発したEPiotスマート運転システムとAOSインテリジェント操作プラットフォームも組み込まれており、これらを組み合わせることで、高速でも自律運転とセンチメートルレベルの精度が可能になる。
ズームライオンは2014年に農業機械分野に参入し、2021年に国連の農業機械長期調達プログラムに選ばれた最初の中国企業となった。同社は現在、水田農業と乾燥地農業の両方をカバーし、耕起、植え付け、作物管理、収穫、保管のための包括的なソリューションを提供している。
同社は今後、11月9日から15日までドイツのハノーバーで開催される世界最大の農業機械見本市「AGRITECHNICA 2025」で主力イノベーションを発表し、地球規模の農業と持続可能な開発のために設計された次世代ソリューションを展示する予定だ。