来たる11月7日、オンラインセミナー「車載センサーシステム・過熱するAIデファインド型車両開発 ~市場と関連企業の最新動向~」が開催される。セミナーに登壇するのは、沖為工作室合同会社 Founder CEO 沖本真也 氏。
今回のセミナーは以下のテーマで進められる。
1.車載エクステリアセンサー市場動向
2.関連企業動向
3.まとめ
4.質疑応答
講演の後には、参加者からの質疑応答の時間が用意されている。
セミナーの見どころを沖本氏に聞いた。
EVや電動化の波が落ち着きを見せているが、CASEの流れは止まったわけではない。現在、変革の波はSDVやソフトウェアシフトといった形で進んでいる。海外では無人EVタクシーが動き始め、テスラはロボタクシー事業をついに発表する(※10月予定)。
ソフトウェアシフトやSDVを支える重要な要素技術のひとつにAIがある。AIによってその機能や性能を定義づけることができる車両をAI Defined Vehicle(AIデファインドビークル)という。自動車産業全体でみたとき、AI(機械学習・大規模言語モデル・生成AI)が関連する領域は広く深い。ソフトウェアシフトは結局AIシフトという側面も持つ。
AIの適用範囲の拡大は、車両開発のトレンドにも影響を与えるだろう。AI Defined Vehicleとはなにか。OEMやサプライヤーにどう関係してくるのか。CASE、SDVといった次世代車市場について詳しい沖為工作室合同会社 Founder CEO 沖本真也氏に聞いた。
AI Defined Vehicleとは?
---:さっそくですが、AI Defined Vehicleとはどういうものでしょうか。自動運転カーのことを指すのでしょうか?
沖本真也氏(以下敬称略):AI Defined Vehicle、AIデファインド型車両は、NVIDIAなどが使っている用語ですが、学会や業界団体などがあるわけではなく、明確な定義はありません。AIが車両の機能や性能のコア部分を決めるという点では自動運転カー、ロボットタクシーなどは該当しますが、業界からみるとAIがかかわる部分は車両制御だけではないのです。
むしろ、走る・曲がる・止まるの部分を直接制御するAIはまだ限定的で、センサーやIVI、充電制御など特定タスクへの応用がメインです。あるいは車載アプリ、クラウドサービス、商用車などフリート管理など、AIによって機能やサービスを高度化させているほうが多いでしょう。また、経営や設計、生産管理の現場でも、AIを活用した自動化、インテリジェンス化も進んでいます。
AI Defined Vehicleは、無人カーだけでなく、自動運転機能や安全運転支援システムを搭載した車両、コネクテッドカーなども含まれると考えています。

---:SDVとはどう違うのでしょうか。