2024年春闘本格化---自動車大手「高水準」要求、ダイハツはベア見送り[新聞ウォッチ]

ダイハツ・タント
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トヨタ自動車やホンダなどの大手自動車メーカーの労働組合が、一斉に2024年春闘の要求書を経営側に提出し、賃上げ交渉が本格的に始まった。

きょうの各紙も1面や経済面などに大きく取り上げているが、このうち、朝日は1面に「ベア要求歴史的高水準」、「ホンダ31年ぶり、トヨタ99年以降最高」とのサブ見出しで、「基本給を底上げするベースアップ(ベア)は歴史的な要求水準が相次いだ。物価上昇を上回る賃上げとデフレ脱却につながるかが注目される」と伝えている。

加えて総合面には関連記事の「ニッポンの給料」では「『脱デフレ』春闘本格化、自動車・鉄鋼、強気の要求続々」として、主な企業の労組の要求内容と回答実績の一覧表を掲載。だが、自動車関連では、ベア相当額で月1万3500円のホンダと同1万1000円を要求したヤマハ発動機を除くと、トヨタなどは年間一時金以外のベア相当分の金額は「非公表」。

一方で、トヨタ自動車の完全子会社で認証試験の不正を起こしたダイハツ工業の労働組合では基本給を底上げするベア)を要求しないと発表。ベア要求を見送るのは2013年以来11年ぶり。また、ここ数年、月額給与の5.5カ月分以上を掲げてきた年間一時金についても、5.0カ月分の要求にとどめたという。

ただ、中小の部品メーカーなどは「今年も賃上げは難しい」とため息まじりに語る経営者も多く、賃上げの流れが下請け企業に波及するかどうかも注目したい。

2024年2月15日付

●車労組「昨年超え」要求、ダイハツはベア見送り、賃上げ交渉開始(読売・9面)

●ニデック社長に岸田氏、ソニー出身、創業・永守氏の「後継」(朝日・6面)

●「レベル4」めざして、ホンダが実証実験(朝日・7面)

●楽天5期連続赤字、3394億円モバイル投資響く、12月期(毎日・2面)

●円安1カ月10円,一時150円台、財務官「市場を注視」(毎日・7面)

●ソニー・ホンダ、EV3車種、小型車・SUV追加、北米でテスラ対抗(日経・2面)

●三菱自「RVR」国内向け生産終了(日経・15面)

●トヨタホーム、物流施設に参入(日経・15面)

●ヤマハ発前期営業益11%増、自社株買い、上限200億円(日経・19面)

《福田俊之》

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