コスモが買収防衛策、株主総会で異例の可決---「モノ言う株主」の議決権排除[新聞ウォッチ]

コスモ石油(イメージ)
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注目を集めていた石油元売り大手のコスモエネルギーホールディングス(HD)の株主総会で、「モノ言う株主」と呼ばれている大株主の旧村上ファンド系投資会社「シティインデックスイレブンス」に対抗する買収防衛策が可決された。

コスモの株主総会で可決されたのは、利害関係のない株主だけが参加できる「マジョリティー・オブ・マイノリティー(MoM)」と呼ばれる方法の買収防衛策。シティ側を除く株主に新株予約権を無償で割り当て、シティ側の株式保有比率を相対的に引き下げる内容で、採決の際にこの投資会社の議決権を排除するという異例の措置が認められた。

きょうの各紙にも「コスモ、買収防衛策可決、旧村上ファンド側排除」「コスモ買収防衛策異例可決」などと報じている。「異例」とは、この方法による採決は、過去に新聞輪転機メーカーの東京機械製作所が2021年、投資会社アジア開発キャピタルの敵対的買収に対抗する買収防衛策への賛否を問うた際にも使われた例があるだけで、今回が2例目で、大手企業では初となるそうだ。

ただ、コスモ側は勝利したものの、製油所の運営など経営方針を巡るシティ側との対立が激化する可能性も残されているほか、再生可能エネルギー事業の育成など企業価値向上に向けた変革が急務で、総会では一山越えても油断できない経営環境が続くことになる。

2023年6月23日付

●コスモ買収防衛策可決、株主総会、シティ側反発「無効だ」(読売・8面)

●地方公共交通支える仕組みは、G7交通相会合、議題の一つに(朝日・7面)

●EVカーシェア現代と協業合意、CCC、東京・代官山(朝日・7面)

●三菱ふそう、4万台リコール(朝日・27面)

●都内コロナ増加傾向、5類移行後直近比は「横ばい」(日経・1面)

●設備投資最高31兆円、今年度16.9%増、EV・電池けん引、本社調査(日経・1面)

●VW、ブランド管理見直し、一元体制撤回、ソフト開発柔軟に、営業利益率30年に11%目標(日経・13面)

●ロータリエンジン搭載車、マツダ、11年ぶり量産、PHV「MX-30」(日経・13面)

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《福田俊之》

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