【三菱ふそう eキャンター 新型】ラインアップを拡大して発売、航続は324km

三菱ふそう eキャンター 新型(撮影用特別仕様車)
  • 三菱ふそう eキャンター 新型(撮影用特別仕様車)
  • 三菱ふそう eキャンター 新型、左から標準キャブ、Sサイズバッテリー車両(バン架装)、ボデーカラー特別色/ワイドキャブ、Mサイズバッテリー車両(バン架装)、ボデーカラーアイスブルーシルバー/ワイドキャブ、Lサイズバッテリー車両(バン架装)、ボデーカラー特別色
  • インテリジェント・ヘッドライト・コントロール
  • デイタイムランニングライト付きLEDヘッドライト
  • LEDリヤコンビネーションランプ
  • インテリア
  • フル液晶メーター
  • 電動パーキングブレーキ

三菱ふそうトラック・バス(MFTBC)は、フルモデルチェンジした電気小型トラック『eキャンター』新型を発表。3月9日より受注を開始した。

2017年に国内初の量産型電気小型トラックとして発売したeキャンターは、2020年の先進安全装備拡充を経て、シャシラインアップの大幅な拡大と多様なビジネスケースに対応した航続距離を実現した新型モデルに進化した。

価格はSサイズバッテリー/最高出力150ps/標準キャブ/標準ボデー/全低床が1370万0050円、Lサイズバッテリー/最高出力175ps/ワイド拡張キャブ/全低床が2005万0080円など。

◆新型eアクスル採用でシャシラインアップを28種類に拡充

eキャンター新型は、モーターを後軸に統合した独自開発の電気アクスル(eAxle)を採用。プロペラシャフトをなくしてドライブトレインをコンパクトな構造にすることで、シャシや架装バリエーションの大幅拡大を実現した。国内モデルでは合計28型式のシャシラインアップを展開。また、モーター式の動力取り出し装置(ePTO)を採用することで架装オプションも拡大し、ダンプ、キャリアカー、脱着車、リヤクレーン、ゴミ収集車の架装が可能になった。

また、従来モデルの車両総重量(GVW)7.5トンクラスに加えて、最小5トンから最大8トンクラスまで展開する。キャブバリエーションも従来モデルと同等のワイドキャブに加えて、小回りのきく標準幅キャブ、中型トラック『ファイター』と同等のEX拡幅キャブの3種類を展開。ホイールベースも複数のラインアップを展開し、小回りの利くラストワンマイル輸送向けの2500mmから、中型車クラスの4750mmまで揃えた。

◆モジュール式バッテリーで航続距離延長

バッテリーは、ホイールベースに応じて1個から最大3個まで搭載可能なモジュール方式を採用。ラストワンマイル輸送からより長距離の輸送まで、用途に合わせた車種を選択できる。定格容量41kWhのバッテリー1個搭載のSサイズ(標準幅キャブ)は116km、2個搭載のMサイズ(標準幅キャブ)は236km、3個搭載のLサイズ(ワイド幅キャブ/EX拡幅キャブ)では324kmの航続距離を実現する。

また、ステアリングヒーターとシートヒーターをオプションで設定し、必要な箇所だけを温める省電力機能を追加。電力消費を抑えながらウィンドシールドの曇りを除去するウィンドシールドヒーターもオプションで設定した。さらにバッテリーを出発時刻に合わせてタイマーで予熱できる「バッテリープレコンディショニング」機能も新たに標準搭載。寒冷時のバッテリーパワーを確保する。

電気トラック特有の機能も充実させ、回生ブレーキが4段階のレベルでコントロールできるようになり、電費やドライバビリティの向上に貢献。車載バッテリーからパワーステーションを介して外部給電を行う外部給電システムも新たに搭載した。

◆先進安全装置を大幅拡充

先進安全装置も大幅に拡充し、安全運転のサポートも強化した。被害軽減ブレーキ機能を有する左折巻き込み防止機能「アクティブサイドガードアシスト1.0」、衝突被害軽減ブレーキ「アクティブブレーキアシスト5」を標準装備し、ドライバー注意監視システム「アクティブアテンションアシスト」もオプションで搭載。自動でハイビームまたはロービームに切り替える「インテリジェントヘッドライトコントロール」、交通標識認識機能「トラフィックサインレコグニション」、「電動パーキングブレーキ」、「バックアイカメラシステム」も新たに標準装備した。

テレマティクス機能「トラックコネクト」は全車種対象に10年間無料で提供。残走行距離やバッテリーの残量、バッテリーの健康状態についても、トラックコネクトのポータル上で表示可能になった。最も電力料金が安い時間帯にタイマーをセットして充電ができる「充電管理システム」機能もオプションで追加した。

◆機能性と快適性を両立した内外装

インテリアは随所に電気の配線色で多く用いられるキーカラーのオレンジを配色し、新しい時代のEVトラックにふさわしいデザインに仕上げた。ダッシュボードから左右の乗降グリップにかけて流れるような造形は、見た目の一体感とさらなる乗降の良さをサポート。また高い視認性と、ステアリングホイール上のボタンでメニュー操作可能な使い勝手に優れた10インチの液晶メーターを新たに搭載。さらに画面のタッチ操作が可能なセンターディスプレイなど、美しさと使いやすさが融合したモダンな内装デザインを実現した。

エクステリアではLEDヘッドライトやデイタイムランニングライトに加え、最新型のLEDリヤコンビネーションランプも標準搭載し、後続車の目を引くデザインと視認性の良さで安全走行をサポート。ドアノブのロック・アンロックスイッチを押すだけでドアの施錠と解錠ができる「FUSOイージーアクセスシステム」も標準搭載し、利便性を高めた。

《纐纈敏也@DAYS》

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