フィアット 500e、伊デザイナーズ家具ブランドがカスタム…ロサンゼルスモーターショー2022

創造性と革新がカスタマイズのテーマ

フランスの有名画家に由来する青いボディカラー

「カブキランプ」に着想を得た内装の仕上げ

フィアット 500e Kartell(ロサンゼルスモーターショー2022)
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  • フィアット 500e Kartell
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フィアットは11月17日、米国で開幕したロサンゼルスモーターショー2022において、コンパクトEVの『500e』(Fiat 500e)を2024年第1四半期(1~3月)、北米市場に導入すると発表した。会場には、イタリアの家具ブランドが手がけた500eのワンオフモデルが展示された。

◆創造性と革新がカスタマイズのテーマ

このワンオフモデルは、イタリアのデザイナーズ家具・インテリアブランドの「Kartell」(カルテル)がカスタマイズを行った。モデル名は『500e Kartell』だ。

『500』のEV化を通じて、地球環境改善に貢献しようというフィアットブランドの戦略に賛同したのが、イタリアのデザイナーズ家具・インテリアブランドのカルテルだ。カルテルは1949年、ジュリオ・カステッリによって設立され、現在は家具、雑貨、照明、装飾品などを幅広く手がけている。

500e Kartellのテーマは、創造性と革新だ。イタリアの工業デザイン界のアイコンブランドであるカルテルは、プラスチック素材を活用して実験と研究を重ね、新しい美と機能を追求してきた。近年、同社は持続可能なプラスチックの開発にも取り組んでいる。

フィアット 500e Kartellフィアット 500e Kartell

◆フランスの有名画家に由来する青いボディカラー

500e Kartell は、現代的デザインのオブジェといえる製品に、生命を吹き込む素材の理想的な組み合わせを表現している。エクステリアは、モノブロックカラーのコンセプトに基づき、金属、ガラス、ラバー、プラスチック、ファブリックといった異なる素材を使い、全体のカラーをカルテルブルーで統一している。このカラーは、単色の作品を手がける「モノクロニズム」を代表するフランスの画家、イヴ・クラインの有名な「イヴ・クライン・ブルー」に由来するもので、カルテルのアイコンともいえるカラーだ。

ボディパネルの表面は、環境に優しいクロム塗料を使用した「ミラーエフェクト・カルテルブルー」で塗装されている。フィアットとカルテルのロゴは、ボディから浮き出して見える。これは、素材感と深みを生み出すために、サンドブラスト加工を施したポリカーボネート素材ならではの効果という。

カラーエフェクトと並ぶエクステリアの象徴的な要素としては、パラボリックプロジェクターから回収されたポリカーボネート素材を使用したフロントグリル、ホイール、ドアミラーカバーなどが挙げられる。これらのコンポーネントは、糸を紡いで作られるレース生地のような形をしたカルテルの照明器具、「カブキランプ」にヒントを得たものだ。新世代のEVの500eのアイデンティティを表現するモチーフとして、フェルーチョ・ラヴィアーニがデザインと開発を担当した。

フィアット 500e Kartellフィアット 500e Kartell

◆「カブキランプ」に着想を得た内装の仕上げ

これらのディテールはカブキランプの質感を連想させるもので、500eにとって、特別な装飾要素となっている。カブキランプが採用する透明なレースのような質感はインテリアにも適用された。ダッシュボードのインサートのポリカーボネート製カバー、シートのデザインなどに活用されている。

エクステリアのカルテルブルーとインテリアの明るさによって、コントラストを作り出した。暖かい色調と冷たい色調を組み合わせ、クリアで軽快な環境を創出している。インテリアに採用される触感の良いテキスタイルのプラスチック素材には、最新のカルテル製の椅子と同じく、100%リサイクルされたポリプロピレンを使う。ファブリックはナチュラルで暖かい雰囲気を醸し出しており、これもリサイクル・ポリエステル100%の素材を用いている。

《森脇稔》

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