重いEVにも走行距離課税導入を---政府税調、道路財源確保で[新聞ウォッチ]

EV(イメージ)
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  • トヨタのサブスクで提供されているbZ4X
  • サンクト・ペテルブルグ(ロシア、8月)のメルセデスベンツ販売店

「甘い話には罠がある」ともいわれているが、手厚い補助金を頼りに周回遅れを少しでも取り戻そうとしている電気自動車(EV)の普及に、早くも水を差すような議論が始まった。

首相の諮問機関である政府税制調査会が総会を開き、自動車に関する税制などの見直しに着手したという。きょうの読売や日経などが「車税制、EV時代へ見直し、走行距離課税導入を議論」など報じている。EVの本格的な普及を見据え、走行距離に応じて課税する仕組みを含め、新たな課税方法を検討すべきだとの意見が相次いだそうだ。

それによると、出席した委員からは「電動車が普及しても自動車関連諸税がこのままだと財源が十分確保できない。走行距離に応じた課税などを検討すべきだ」と指摘。別の委員は「EVは政策的に普及させるために多額のお金がかかっている上、ガソリン車に比べて車両が200~300キロ重いので道路への負担が大きい。エンジンがないからといって安い課税水準でいいのか疑問だ」と述べたという。

道路やトンネルの老朽化でインフラ設備の維持にかかる費用は今後さらに増えるとの推計もある。それを長距離のドライブを楽しみたいEVユーザーは「その分税金を多く負担しなさい」と言わんばかりで、道理に合わない屁理屈のようにも思える。まるでEVは短い距離の“街乗り”を奨励しているかのようにも見受けられるが……。

2022年10月27日付

●「気温上昇2.5度」恐れ、各国目標達成でも、国連条約事務局(読売・1面)

●トヨタ定額制EV値下げ、申込金半額テコ入れ図る(読売・8面)

●EV走行距離で課税案、政府税調総会、本格普及見据え(読売・9面)

GW、お盆、年末年始の「最繁忙期」新幹線指定席、通常期より400円高く(朝日・27面)

ガソリン価格、2週連続高値、169円20銭(毎日・6面)

●好調インバウンドに死角、国際線サーチャージなお高水準、海外旅行需要戻り鈍く(産経・3面)

●ガソリン補助金6月以降縮小、すでに3兆円、「出口」言及、総合経済対策(産経・11面)

ポルシェ2.4万台リコール(東京・26面)

●メルセデス、ロシア撤退、侵攻長期化、現地企業に株売却(日経・15面)

《福田俊之》

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