車載用リチウムイオン電池の世界市場、2030年に116万MWh…2021年の3倍

車載用リチウムイオン電池の世界市場の推移と予測
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矢野経済研究所が7月28日に発表した車載用リチウムイオン電池の世界市場調査によると、2030年には容量ベースで116万3040MWhに成長すると予測した。

2021年の車載用リチウムイオン電池世界市場規模は前年比120.9%増の37万1146MWhとなり、電動車市場成長と連動し車載用電池市場も拡大した。2030年予測は2021年実績の3倍に増える。

2021年の電動車のタイプ別ではハイブリッド車(HEV)が4751MWh(前年比68.2%増)、プラグインハイブリッド車(PHV)が3万2265MWh(同88.9%増)、電気自動車(EV)が33万4130MWh(同125.6%増)と推計する。

自動車市場全体ではここ数年、半導体不足などで前年を割り込んでいるものの、電動車に関しては欧州、中国を中心に前年を上回って推移している。EVに関してはテスラが依然大きな存在感を示しており、欧州勢からはVWが「ID.3」に続き「ID.4」の販売台数を伸ばしている。また、中国では2020年に続き安い低容量EVの販売が増加傾向にある。

2030年予測の電動車別ではHVが1万8661MWh、PHVが14万0139MWh、EVが100万4241MWhと予想する。

一方、世界的な環境規制強化の動きと各国政府の普及政策、それに対応した自動車メーカー各社の電動化シフトを背景に、各国政府の電動車導入目標台数が計画通りに実現されることを想定し、比較的高い成長率で推移するシナリオの「政策ベース予測」では、2030年に202万0423MWhと予想する。


《レスポンス編集部》

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