新車販売もコロナにつれ…「超高級」外車バカ売れ、二輪車も好調[新聞ウォッチ]

テスラ・モデル3
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  • トヨタ・ヤリス

「歌は世につれ 世は歌につれ」ともいうが、長引くコロナ下で、クルマも世相の変化に、微妙に影響を受けているようだ。

日本自動車輸入組合(JAIA)が発表した2021年の日本メーカー車を除く輸入車販売台数は、前年に比べて1.4%増の25万9752台。このうち電気自動車(EV)は2.7倍の8610台で過去最多を更新したという。きょうの日経なども取り上げているが、背景には主力車種『モデル3』を大幅値下げした米テスラをはじめ、独メルセデスベンツ、独ポルシェ、仏プジョーの海外メーカーも日本市場に相次ぎEVモデルを投入。輸入車販売に占めるEVの割合は3.3%と20年から2ポイント上昇したそうだ。

また、価格帯別では、1000万円以上の「超高級」輸入車は23%増の2万7928台で、統計を始めた2003年以降では、最多を更新したという。株価の急騰とともに、新型コロナの感染拡大で、海外旅行などを自粛している富裕層が超高級車の購入に走ったとみられる。

さらに、日本自動車工業会(自工会)によると、2021年の二輪車(排気量51cc以上)の国内出荷台数が前年比21.9%増の25万984台と、23年ぶりの高水準。新型コロナで「密」を避けたレジャーとして二輪車を楽しむ人が増えたほか、公共交通機関に代わって利用する需要も強まったからだという。

また、この日発表となった2021年の車名別国内新車販売台数では、トヨタ自動車の小型車『ヤリス』が前年比40.3%増の21万2927台でホンダの軽自動車『N-BOX』を振り切って首位。トヨタ車のトップは2016年の『プリウス』以来、5年ぶりの返り咲きだ。

きょうの毎日には「コロナ禍で生活に困窮する人も目立つ中で、経済的な格差が浮き彫りになった」とも伝えているが、紙媒体の朝日には新車販売関連のニュースは見当たらず、読売もわずか17行の短い記事。読者のクルマへの関心も「世につれ……」なのだろうか。

トヨタ・ヤリストヨタ・ヤリス

2022年1月12日付

●東証プライム1841社、市場再編、1部の85%移行(読売・1面)

新車販売台数、ヤリスが首位(読売・8面)

●「超高級」外車が好調、海外旅行減が影響(毎日・7面)

●二輪車国内出荷23年ぶり高水準、21年・自工会まとめ(毎日・7面)

小田急小児定期一律800円、運賃は50円(毎日・24面)

●みずほ若返りで難題挑む、木原次期社長次世代の「実力派」(産経・11面)

●日本電産、中国で工作機械増産、EV拡大で新工場(日経・1面)

●EV輸入2.7倍、昨年8600台テスラけん引(日経・13面)

●日野、来月に2日間工場停止(日経・13面)

《福田俊之》

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