マイカー乗り合い公共交通サービス、本格運用開始…住民同士が支え合う共助型MaaS

ノッカルあさひまち
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富山県朝日町と博報堂は、スズキとともに実証実験として取り組んでいた公共交通サービス「ノッカルあさひまち」について、10月1日から本格運行を開始したと発表した。

ノッカルあさひまちは、地域住民がドライバーとして参加し、町内地域住民が利用する「住民同士が支え合うMaaS」。博報堂がサービス設計やシステム設計などを、スズキが軽自動車を提供し、国土交通省の「自家用有償旅客運送」制度に即して、朝日町の住民の移動課題の解決を目指し、三者共同で2020年8月から実証実験を行ってきた。

ノッカルあさひまちは、ご近所さんの自家用車でのお出かけに、ついでに「乗っかる」ことができる、助け合いの気持ちをカタチにしたサービス。各地区と中心街を行き来する住民ドライバーの車に、移動したい乗客が「乗っかる」仕組みとなっており、ドライバーは助け合いの精神のもと、自分の予定に合わせて、近所の利用者を自分の車に乗せて、目的地まで送迎する。利用者はドライバーの予定を見て事前に予約。ドライバーの車で目的地まで移動する。

実証実験は当初、町の職員の運転で地域住民を無料で送迎するというかたちでスタートしたが、地域住民ドライバーの導入やサービスの有料化など、改良を重ねたことで、利用者数も順調に増加。延べ799名が利用している。実証実験を通じ、一定の需要が見込めることと、公共交通としてのサービス水準が確保できると判断し、今回、朝日町の正式な公共交通サービスとして本格運用を開始することとなった。

また、本格運用開始にあたり博報堂DYグループが開発したMaaSシステムを2021年内(予定)に導入する。利用者向けシステムはウェブ予約に慣れてない人や高齢者に使いやすいUI/UXを目指し、コミュニケーションアプリ「LINE」を使って構築。LINEを活用したシステムにすることで、行政情報の発信や商業連携施策といった用途拡張も可能としているほか、ノッカルあさひまち以外の交通手段に関する情報も掲載する。ドライバー・運行管理者向けのシステムは実証実験期間中に得られたフィードバックや知見を反映し、地域の環境に沿ったシステムを目指していく。

《纐纈敏也@DAYS》

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