ベントレーとブライトリング、最後の時計が完成…20年間のパートナーシップに幕

2002年に初代『コンチネンタルGT』のオンボードクロックを共同設計

『ベンテイガ』のダッシュボード時計は車載品としては最も高価なアイテムに

世界限定25本の時計が両社のパートナーシップの最終作品に

ブライトリングの「プレミエB21クロノグラフトゥールビヨン42ベントレーリミテッドエディション」
  • ブライトリングの「プレミエB21クロノグラフトゥールビヨン42ベントレーリミテッドエディション」
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  • ブライトリングの「ベントレーGTダーク・サファイア・エディション」
  • ブライトリングの「ベントレーGTダーク・サファイア・エディション」
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  • ブライトリングの「ベントレー・スーパースポーツB55」
  • ブライトリングの「ベントレー・スーパースポーツB55」

ベントレー(Bentley)は8月3日、ブライトリングとのパートナーシップによる最後の時計が完成した、と発表した。2021年末をもって、両社のおよそ20年間のパートナーシップが幕を下ろす。

2002年に初代『コンチネンタルGT』のオンボードクロックを共同設計

両社のパートナーシップは2002年、初代『コンチネンタルGT』のオンボードクロックを共同で設計した時に始まった。ベントレーは2002年、ブライトリングに初代コンチネンタルGT(2003年発売)のラグジュアリーさ、品質、パフォーマンスを反映したオンボードクロックの制作を依頼した。

両社のコラボレーションでは、「ベントレー スーパーポーツ ライトボディウォッチ」をはじめ、「ベントレーGT3リミテッドエディション」、SUVの『ベンテイガ』のダッシュボードのトゥールビヨン時計、「ベントレーコンチネンタルGTスピード ブライトリングジェットチームシリーズ」、「プレミエB01クロノグラフ42 ベントレーブリティッシュレーシンググリーン」、「プレミエ ベントレーセンテナリーリミテッドエディション」などが生み出されてきた。

ブライトリングが、ルマン24時間耐久レースのベントレーチームの公式スポンサーとなったことも、両ブランドのハイライトのひとつだ。ベントレーは、「ベントレーボーイズ」が1920年後半に勝利を収めたルマン24時間耐久レースに2003年に再び挑戦した。ブライトリングはこれを記念して、「ベントレー ルマン リミテッドエディション」を制作した。

2011年には、ベントレー『コンチネンタルGTCスーパースポーツ』の特別仕様車が、氷上で世界最高速記録を樹立した。限定版の「ベントレー スーパースポーツ ライトボディウォッチ」を装着したドライバーのユハ・カンクネンが331km/hを達成し、4年前にベントレーが樹立した記録を打ち破った。この挑戦は、バルト海の凍った海の上で行われた。

2014年には、ベントレーは『コンチネンタルGT3』でGT3カテゴリーのモータースポーツに復帰し、数々の表彰台を飾った。1年後に発売されたブライトリングの限定モデル、「ベントレーGT3ウォッチ」には、スポーティなブラックチタンのケースにレーシングカーにインスパイアされたカーボンファイバー製ダイヤルを装備していた。

『ベンテイガ』のダッシュボード時計は車載品としては最も高価なアイテムに

2014年には、ベンテイガのために、ブライトリングはトゥールビヨンの複雑な機構を搭載したダッシュボードクロックを制作した。車両自体を除けば、ベントレーがこれまでに車に搭載した装備の中で、最も高価なアイテムになったという。

2015年、ブライトリングとベントレーは、米国シアトルで開催された「ボーイング・シーフェア航空ショー」において、「ベントレーコンチネンタルGTスピード ブライトリングジェットチームシリーズ」を発表した。チームのエンジニア、フライトコントローラー、パイロットに敬意を表して、ブライトリングの依頼により、特別な『コンチネンタルGTスピード』が7台限定で製作された。この豪華な7台には、ブライトリングのジェット機の印象的なカラーリングを反映したオニキスとホールマークのツートンカラーのエクステリアが採用されていた。

2018年、ブライトリングは、プレミエB01クロノグラフ42 ベントレーブリティッシュレーシンググリーンを発表した。ブライトリングの自社製機械式ムーブメントの「キャリバー01」を搭載しており、メタル加工されたベントレーのロゴが入ったシースルーケースバックから見ることができた。また、これらの時計にはベントレーの刻印が入ったプレートが付属。これはスーパーチャージャーを搭載した1929年式ベントレー『ブロワー』のダッシュボードにインスパイアされたものだ。

2019年には、ベントレーの100周年を記念して、ブライトリングは、プレミエ ベントレーセンテナリーリミテッドエディションを発表した。18金レッドゴールドとステンレススチールバージョンがあり、茶色の節のある楡材のダイヤルを装備していた。これは、1930年にティム・バーキン卿が愛用していたベントレーブロワーのシートから受け継いだ、『コンチネンタルGTナンバー9エディション』のウッドインサートにちなんだものだった。

世界限定25本の時計が両社のパートナーシップの最終作品に

2021年4月、ブライトリングは、「プレミエB21クロノグラフトゥールビヨン42ベントレーリミテッドエディション」を世界限定25本で発売した。この最新の時計の最後の1点が完成し、間もなく新たなオーナーのもとへ届けられる予定だ。

ベントレーとブライトリングは、2021年末にパートナーシップを解消する。プレミエB21クロノグラフトゥールビヨン42ベントレーリミテッドエディションは、パイオニア精神やクラフトマンシップ、デザイン、技術をともに追求してきた両ブランドのコラボレーションの最後を飾るにふさわしい時計、としている。

《森脇稔》

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