半導体不足の大打撃、粗悪品も急増---各社で工場停止相次ぐ[新聞ウォッチ]

今さら始まったことでもないが、自動車業界が減産や新型車発売の延期に追い込まれているほか、家電、パソコン、通信機器など幅広い製品に波及するなど、世界的な半導体不足が深刻化しているという。

きょうの読売が、総合面で改めて「半導体不足打撃広がる」とのタイトルで詳しく取り上げている。それによると、ホンダは8月上旬、国内の主力生産拠点の鈴鹿製作所(三重県)の完成車生産を5日間停止し、日産自動車は電気自動車(EV)の新型車『アリア』の発売を「今年半ば」から「今冬」に延期。主要国で消費がいち早く回復した中国では、半導体不足で売る新車が足りず、6月の販売台数は前年同月比12.4%減少したなどと伝えている。

また、気になるのはその焦りにつけ込むかのように、粗悪な半導体の「偽ブランド品」まで出回る事態となっていること。記事では、半導体の真がん判定サービスを始めた沖エンジニアリングには、電機メーカーなどから毎月、最大で数千個の半導体製品が持ち込まれるという。

検査員は、1mm~3cm四方の半導体を専用の吸盤でつまみ上げて顕微鏡でのぞき込み、刻印された企業ロゴやシリアル番号などに不自然な部分がないか確認。X線検査装置で内部の配線パターンも調べ、正規品と見比べるそうだ。

ただし、検査した半導体の約3割は、10年以上前に生産された旧型や廃家電から抜き取った中古品など、いわゆる「粗悪品」と判明。中には、外観だけ整えて内部が空だったり、大手メーカーのロゴを勝手に使ったりした「偽物」も多いという。それらは中国や韓国、東南アジア製が中心とみられ、主にインターネットサイトで販売。取引先のメーカーから注文を受けたものの、調達に窮した商社が手を出して納品するケースが多いようだ。

恐ろしいのは、そのまま車のドライブレコーダーや美顔器、電子たばこに組み込んで製品化され、消費者に販売後、初期不良で作動しない事例も出ているほか、まれに半導体から発火する恐れすらあるとも報じている。真夏の猛暑が続く中、新型コロナウイルスの新規感染者の増加とともに、収束の見通しが立たない半導体不足とその偽物の話には肝を冷やす。

2021年7月26日付

●半導体不足打撃広がる「偽物」急増、車や家電減産(読売・3面)

●大型の台風8号本州接近の恐れ(毎日・26面)

●五輪選手悩ます猛暑、「試合時間を夜に」訴えても(産経・2面)

●TOKYO 20202+1初の「水素聖火」・エコカー・リサイクル、環境配慮未来に残す(産経・5面)

●マラソンなど「感染自粛を」自転車ロードレース、沿道混雑で組織委(東京・2面)

●不自由な4連休に不満、観光地「五輪効果期待しない」都民「政策で感染者減らない」(東京・3面)

●内閣支持、最低の34%、接種計画「順調でない」65%本社世論調査(日経・1面)

●温暖化リスク産業で37%減、30年度計画案の内訳(日経・3面)

《福田俊之》

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