日産 キャシュカイ 新型、生産開始 今夏欧州発売

フロントにVモーショングリル

12Vマイルドハイブリッド付きの1.3リットルターボ

最新のアルミリサイクルシステムを備えた工場で生産

日産自動車の欧州部門は6月15日、新型『キャシュカイ』(Nissan Qashqai)の生産を英国サンダーランド工場で開始した、と発表した。今夏、欧州市場で発売される予定だ。

従来型キャシュカイは、日本では一時期『デュアリス』として販売されていたSUVのモデルチェンジ版だ。日本市場では、デュアリスは『エクストレイル』に統合されたため、従来型キャシュカイは日本市場には導入されていない。

フロントにVモーショングリル

新型キャシュカイは、歴代のデザインを引き継ぎながら、引き締まったシャープでモダンなデザインを目指した。Vモーショングリルやリアに流れるようにデザインされたフローティングルーフ、緻密で張りのあるラインなどに、日産のグローバルデザイン言語が反映されている。

スリムな形状のLEDヘッドライトには、走行環境や歩行者の有無に合わせて、自動で配光を調節する技術を導入している。日産 キャシュカイ 新型日産 キャシュカイ 新型

サイドのデザインは、フロントからリアにかけて流れる1本のキャラクターラインが特長。テールランプは点灯時に立体感のあるデザインとしている。ボディカラーは、11種類のモノトーンと5種類のツートンの合計16種類を用意している。

新型のインテリアは、快適性や使いやすさ、高い質感を追求した。新しいシート素材やアンビエント照明によって、プレミアムな空間を目指したという。

12Vマイルドハイブリッド付きの1.3リットルターボ

パワートレインには、新開発の12Vマイルドハイブリッドシステムを組み合わせたダウンサイズの1.3リットルの直噴ターボエンジンを搭載する。最大出力は6速MTが138hp、CVTの「エクストロニック」が156hpだ。

12Vマイルドハイブリッドシステムには、リチウムイオンバッテリーが採用されており、減速時のエネルギーを回生して走行時に利用することで、燃費の向上とCO2排出量の低減を図っている。日産 キャシュカイ 新型日産 キャシュカイ 新型

新型は、欧州市場で初めて、ルノー日産三菱アライアンスの「CMF-C」プラットフォームを採用したモデルだ。車体の骨格部分には、従来よりも多くの軽量素材を使用した。

最新のプレス技術と溶接技術を用いることで強度を高めると同時に、軽量化も図られた。また、樹脂製バックドアの採用や新しい製造技術の導入により、従来型に対して60kgの軽量化を果たした。同時に、車体剛性を41%向上させている。

CMF-Cのプラットフォームを採用した新型は、前後のサスペンションに改良を施した。フロントサスペンションにはマクファーソンストラット式。リアサスペンションには、2WDモデルはトーションビーム式、20インチのホイールを装着する4WDモデルはマルチリンク式を採用している。

パワーステアリングも改良し、ステアリング操作時の応答性と中立付近の安定感を向上させているという。日産 キャシュカイ 新型日産 キャシュカイ 新型

最新のアルミリサイクルシステムを備えた工場で生産

日産自動車の欧州部門は、この新型キャシュカイの生産を英国サンダーランド工場で開始した。日産は、第3世代のキャシュカイの生産に向けて、サンダーランド工場に4億ポンド(約620億3473万)を投資。この投資は、超大型のプレス機の導入やスクラップリサイクルシステムの構築などに充当された。

新型キャシュカイでは、ボンネットフードやドア、フロントフェンダーにアルミ板を採用するなどして、従来型と比較して約60kgの軽量化を達成した。これにより、CO2排出量の削減とともに、将来の電動パワートレインの搭載が可能になったという。

サンダーランド工場には、新型キャシュカイのアルミ部品を製造する設備として、超大型プレス機とリサイクル用の大型エア搬送システムを導入した。ボンネットフードやドアを型抜きする際に発生する金属スクラップは、このエア搬送システムにより細断される。英国サンダーランド工場で生産が開始された日産 キャシュカイ 新型英国サンダーランド工場で生産が開始された日産 キャシュカイ 新型

細断されたスクラップは、150km/hというスピードで排出され、1時間で7トン以上のスクラップを処理することができるという。処理されたスクラップは、アルミの材種毎に区別された状態で回収される。

これにより、高品質のスクラップをサプライヤーに還元することができ、還元されたスクラップは再びアルミ板に加工され、新型キャシュカイのパネル部品を含む新車用アルミとして再出荷される。

アルミスクラップをリサイクルすることで、原材料から同量のアルミを作るのに必要なエネルギーの90%以上を節約。新たに採掘する資源の使用量削減にも貢献する、としている。

《森脇稔》

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