VWグループ、EV向け次世代電池を大量生産へ…コスト半減を目指す

2020年代の終わりまでに6つのバッテリー工場を設立

次世代のバッテリーセルは大幅なコスト削減が可能に

急速充電ネットワークをグローバル規模で拡大

「Vehicle-to-Grid(V2G)」が2022年からEVで可能に

VWグループがデジタル開催した「パワーデー」において2030年までのEVなどの電動車向けバッテリーとその充電に関する技術ロードマップを発表するヘルベルト・ディースCEO
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  • フォルクスワーゲン ID.3
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フォルクスワーゲングループ(Volkswagen Group)は3月15日、デジタル開催した「パワーデー」において、2030年までのEVなどの電動車向けバッテリーと、その充電に関する技術ロードマップを発表した。

2020年代の終わりまでに6つのバッテリー工場を設立

技術ロードマップの目標は、EVをできるだけ多くの人々にとって魅力的で実現可能なものにするために、バッテリーの複雑さとコストを大幅に削減することにある。同時に、2025年以降のバッテリーセルの供給確保も目指している。欧州だけでも、2020年代の終わりまでに、総生産能力240GWhの6つのバッテリー工場、「ギガファクトリー」を設立する予定だ。

最初の2つの工場は、スウェーデンのスケレフテオと、ドイツのザルツギッターで稼働する。フォルクスワーゲングループは需要の増加に対応するために、ノースボルトと協力して、スウェーデンのギガファクトリー「ノースボルトエット」において、バッテリーセルの生産を集中的に行う。バッテリーセルの生産は2023年に開始される予定で、年間生産能力は最大40GWhまで、段階的に引き上げていく。

現在フォルクスワーゲングループがドイツ・ザルツギッターで操業しているギガファクトリーは、2025年から量販セグメント車向けのバッテリーセルを生産する。ザルツギッターでは、年間最大40GWhの生産能力も計画されている。両方のギガファクトリーは、再生可能エネルギーから得た電力を使用する。

次世代のバッテリーセルは大幅なコスト削減が可能に

フォルクスワーゲングループは、バッテリーセルなどバッテリーシステムの技術革新を強化する。バッテリーのコストと複雑さを軽減し、航続とパフォーマンスを向上させることを目指す。これにより、EVが手頃な価格になり、主要なドライブテクノロジーになるという。

次世代のバッテリーセルは、大幅なコストメリットが期待されている。 このバッテリーセルは2023年に実用化される予定で、2030年にはフォルクスワーゲングループ内のEVの最大80%に搭載される。バッテリーセルの最適化、効率的な生産方法の導入、一貫したリサイクル体制によって、さらなるコスト削減を図る。

フォルクスワーゲングループは、入門レベルの小型車セグメントで最大50%、量販車セグメントで最大30%のバッテリーコスト削減を目指している。バッテリーシステムのコストを、1kWhあたり100ユーロ以下に引き下げるが目標という。

急速充電ネットワークをグローバル規模で拡大

フォルクスワーゲングループは、急速充電ネットワークの大規模な拡大も図る。同社はパートナーとともに、2025年までに欧州で約1万8000か所に公共急速充電ポイントを拡大する予定だ。これは現在の急速充電ネットワークの5倍に相当し、予測される総需要の約3分の1に相当するという。

フォルクスワーゲングループは、合弁会社のIONITYに加えて、戦略的パートナーシップを拡大する。フォルクスワーゲングループは、エネルギー大手のBPとともに、ヨーロッパ全土に約8000の急速充電ポイントを設置することを目指す。出力150kWの急速充電器は、合計4000のBPとARALサービスステーションに設置され、これらの大部分はドイツと英国に建設する計画だ。

さらに、スペインのイベルドローラ、イタリアのエネルとも、急速充電ステーションの設置で協力することで合意している。

「Vehicle-to-Grid(V2G)」が2022年からEVで可能に

また、フォルクスワーゲングループは将来、EVを民間、商業、公共のエネルギーシステムに統合する予定だ。これにより、太陽エネルギーシステムから得たグリーン電力を車両に貯蔵し、必要に応じてホームネットワークに供給する「Vehicle-to-Grid(V2G)」が可能になる。フォルクスワーゲングループの「MEB」プラットフォームに基づくEVは、2022年からこのテクノロジーを搭載する予定だ。

フォルクスワーゲングループは、双方向ウォールボックスからエネルギー管理まで、すべてのモジュールとデジタルサービスを備えたフルパッケージも提供する。このテクノロジーは間もなく、住宅、企業、一般的な電力網など、より大規模に活用される予定、としている。

《森脇稔》

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