3月改正で消える初の九州島内特急…JR九州が『有明』廃止記念切符セットを発売

登場以来、特急としては半世紀以上に及ぶ歴史を持つ『有明』の名が九州から消える。写真は『有明』に運用されている787系。
  • 登場以来、特急としては半世紀以上に及ぶ歴史を持つ『有明』の名が九州から消える。写真は『有明』に運用されている787系。
  • 「さよなら有明号」と題した記念きっぷの台紙
  • 「さよなら有明号」と題した記念きっぷの台紙。『有明』を飾った歴代車両が写真に収められている。
  • 台紙とセットになる切符。
  • なお、水俣駅については、現在、肥薩おれんじ鉄道の駅となっているため、485系時代の「水俣」と書かれた行先表示幕をイメージした硬券が付く。
  • 切符と同梱されるヘッドマークイメージの缶バッジ。右はひら仮名書きとなっているが、『有明』の愛称自体は準急時代の1951年11月から存在しており、特急の愛称になる前のものをイメージしたものと思われる。
  • 歴代有明
  • 歴代有明

JR九州は2月12日、鹿児島本線の特急『有明』が3月13日に実施されるダイヤ改正で廃止されることを記念した切符セットを発売すると発表した。

『有明』は1967年10月改正で、九州島内発着としては初の特急として門司港~西鹿児島(現・鹿児島中央)間で運行を開始。当時は80系特急型気動車が充当されていた。

鹿児島本線が全線電化された1970年10月1日改正では、581・583系特急型電車も充当。山陽新幹線が博多まで全通した1975年3月改正以後は九州へ大量に485系特急型電車が転入し、国鉄末期からJR初期にかけて『有明』の主力として活躍した。

JRグループ初の新製特急型電車となった783系がデビューした1988年3月改正以後は『スーパー有明』『ハイパー有明』といった速達列車も登場。一時は豊肥本線にも乗り入れていたことがあり、同線の肥後大津電化前は機関車牽引により、水前寺まで直通していた。

しかし、787系特急型電車がデビューした1992年7月改正以後は、看板列車の地位を新設の『つばめ』に譲り、九州新幹線新八代~鹿児島中央間が開業した2004年3月改正以後は存在感が徐々に薄まっていった。そして2018年3月改正では平日に大牟田→博多間で1本が運転されるに留まり、現在に至っている。

今回発売されるセットは、歴代の定期『有明』が始終着となった、水俣駅を除く13駅の入場券と、熊本→博多間の普通乗車券、熊本→水前寺間の自由席特急券、ヘッドマークをデザインした缶バッジ3種が入ったもので、発売額は5500円。

申込みは「JR九州熊本支社さよなら特急『有明』号事務局」まで現金書留による代金送付のみで受け付けている。締切は3月12日(消印有効)。購入は1人5セットまで。
歴代有明歴代有明

《佐藤正樹(キハユニ工房)》

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