ホンダの欧州部門は2月5日、『CR-V』(Honda CR-V)の2021年モデルに、「スポーツライン」を設定すると発表した。
スポーツラインはすでに、欧州向け『シビック』5ドアハッチバックの2021年モデルに用意されている。スポーツラインは、シビックの最強グレード、「タイプR」からインスピレーションを受けたエクステリアデザインを採用しているのが特徴だ。
ブラック仕上げのエクステリア
ダークスタイルのアクセントを取り入れている。スタイリッシュなブラック仕上げが、ヘッドライトトリム、ドアミラー、ウィンドウサラウンドに施された。足元には、新デザインの18インチアルミホイールを装着する。この18インチアルミホイールとホイールナットにも、ブラック仕上げが施されている。
また、フォグランプ周りとフロントグリルには、ダーククローム仕上げを採用した。バンパー、ドア、テールゲートには、シルバーのアクセントが配される。プライバシーガラスも標準装備されている。
ボディカラーは、クリスタルブラックまたはプラチナホワイトの2色から選択できる。
ピアノブラック仕上げのインテリア
インテリアは、シルバーのトリムに代えて、ブラックのウッドパネルがコンソールとドアパネル、小物入れにあしらわれた。インストルメントパネルとインフォテインメント、空調サラウンドは、ピアノブラック仕上げとした。ステアリングホイールトリムとシフトレバー、ドアハンドルにもピアノブラック仕上げが施された。ブラックのレザーシート、ヘッドライニング、ピラートリムも採用されている。
最新の「ホンダセンシング」として、前方衝突警告(FCW)や歩行者検知機能を備えた衝突軽減ブレーキ(CMBS)を標準装備する。低速追従機能付きのアダプティブクルーズコントロールとレーンキーピングアシストも標準採用されている。
EVモードでは最長2kmのゼロエミッション走行が可能
スポーツラインにも、新世代のハイブリッドシステムが搭載される。エンジンはアトキンソンサイクルの2.0リットル直列4気筒ガソリン「i-VTEC」だ。ホンダの量産エンジンとして、最高の40%以上の熱効率を持つ2.0リットル直列4気筒ガソリンアトキンソンサイクルエンジンとなる。最大出力は145ps/6200rpmを発生する。
これに2個のモーターを組み合わせた。モーターは、最大出力184ps、最大トルク32.1kgmを引き出す。このハイブリッドシステムでは、従来のトランスミッションを不要とした。単一の固定ギア比となっており、ハイブリッドシステムのトルクを滑らかに伝達するという。
ハイブリッドバッテリーパックとその制御システムを含むインテリジェントパワーユニット(IPU)は、コンパクト設計とし、リアフロア下にレイアウトした。これにより、トランク容量を確保し、後席も60対40分割可倒式として、実用性を引き上げている。
ハイブリッドシステムは、ゼロエミッションのEVドライブ、ハイブリッドドライブ、エンジンドライブの3種類の走行モードを、走行状況に応じて自動で切り替える。都市部の走行状況では、ほとんどがハイブリッドドライブとEVドライブとなり、燃費を追求する。エンジンドライブは、力強い加速や効率的な高速走行のために、必要に応じて作動する。
バッテリーはリチウムイオンで、EVモードでは、およそ2kmのゼロエミッション走行が可能だ。動力性能は、0~100kmh加速がFF8.6秒、4WD8.9秒、最高速は180kmhだ。FF仕様車の場合、WLTPサイクルによる欧州複合モード燃費は15.1km/リットル、CO2排出量は151g/kmとなる。