消える京阪の5扉車…13000系による5000系置換えが6月頃に完了へ

ついに引退の時が近くなった京阪5000系。
  • ついに引退の時が近くなった京阪5000系。
  • 2012年度に初めて導入された13000系。2021年2月以降に追加投入される5次車からは、ドア上部のセンサーにより、閉じた際に傘や杖などの挟み込みを検知し乗務員へ知らせる戸挟み検知装置や、車内防犯カメラ(各車3カ所)、広告用デジタルサイネージ(各車3カ所)が設置される。デジタルサイネージは2022年度中に既存の13000系にも設置される。
  • 2013年度よりリニューアルが進められている6000系の車内。2021年度は16両が施工されるが、こちらも広告用デジタルサイネージが設置され、2022年度中には全リニューアル編成への設置が完了する予定。
  • 出町柳~深草(現・龍谷大前深草)間を皮切りに、2015年12月から導入されている多情報連続式自動列車停止装置の概要。2021年1月9日には京阪線全営業線での設置を完了しており、残るは寝屋川と淀の各車庫のみとなっている。

京阪電気鉄道(京阪)は1月27日、「『安全安心』のさらなる向上を目指した施策・サービス」を発表し、5000系の13000系への置換えを6月頃に完了する予定になったことを明らかにした。

5000系は、ラッシュ時に対応した5扉車として1970年12月に運行を開始した車両で、ラッシュ時以外は2扉を締め切った3扉で運用し、その間は扉上部に昇降式の座席を格納するユニークな通勤型車両として知られていた。

しかし、京阪では京橋駅(大阪市城東区・都島区)1・2番線のホームドアが2021年度中に竣工する予定で、5000系は、2月以降に順次登場する13000系6両編成6本36両に置き換えられることになった。

このほか、6000系8両編成2本の追加リニューアルや、ホームがない箇所でドアが開くことを防ぐ「ホーム検知装置」の搭載車両拡大、ドアが開く際に自動的にブレーキがかかる「転動防止ブレーキ」の2021年度中全編成への導入を発表。

保安面では、列車の速度を常時確認し、踏切や駅での異常時にも対応できる「多情報連続式自動列車停止装置」の京阪線全線への導入が、3月に導入される寝屋川車庫(大阪府寝屋川市)、淀車庫(京都市伏見区)で完了することも明らかにされている。

サービス面では、キャッシュレス券売機やウェブサイトを利用し、「プレミアムカー券」「ライナー券」の非対面販売を拡充。定期券については磁気式の発売を3月19日限りで終了し、ICカードに統一。回数券も3月末で利用を終了し、ICカードを利用したポイント還元サービスに移行するとしている。

《佐藤正樹(キハユニ工房)》

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