コロナ危機の2020年新車販売、スズキがホンダを追い抜き初の2位[新聞ウォッチ]

スズキ・ハスラー
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干支で言う「辛丑」の新しい2021年が幕を開けたが、新年早々に、東京、神奈川、埼玉、千葉の1都3県首都圏の知事が「緊急事態宣言」の再発令に駆け回るなど、お屠蘇気分とはほど遠く、緊張感のある正月を過ごされた人も少なくないだろう。

新型コロナウイルスの感染状況をみると、1月5日時点での入院患者は過去最多の3025人に達し、初めて3000人を超えたそうだ。コロナ患者の病床使用率は86%に達し、重症者も過去最多の111人。緊急事態宣言下の4月下旬(105人)を上回り、医療関係者は危機感を強めているという。

きょうの各紙も「入院長期化ICU満床」(読売)、「4都県緊急事態あす決定」(産経)、「イベント人数制限再強化」(毎日)などと、1面のトップ記事はすべて,あすに決定する緊急事態宣言関連の記事。このうち、日経は再発令する緊急事態宣言について、対象は東京、神奈川、埼玉、千葉の1都3県、期間は1カ月程度を想定する。また、解除の基準を事前に示す方針で、専門家による分科会が定めた4段階の感染状況で最も深刻な「ステージ4」からの脱却を条件にするとしている。さらに、新規感染者数などが減らなければ期間を延長することになるとも伝えている。

こうした中、自動車の業界団体が、2020年の国内新車販売(軽自動車含む)台数を発表したが、2019年比11.5%減の459万8615台となり、リーマンショック後の09年(約460万台)並みの水準に落ち込んだという。

ただ、ブランド別では軽自動車の販売が好調だったスズキ(63万0842台)がホンダ(61万9132台)を抜き、1万1710台の差をつけて、統計記録のある1993年以降、国内メーカーで初の2位に躍り出たそうだ。台数こそ前年を9.4%落ち込んだが、コロナ危機の中でもスズキのしたたかな経営が底力を発揮したようだ。

2021年1月6日付

●昨年新車販売500万台割れ、4年ぶり、コロナで来客減響く(読売・8面)

●景気に懸念変革訴え、企業トップ、緊急事態宣言で(読売・8面)

●イベント人数制限再強化、緊急事態宣言あす決定(毎日・1面)

●GoTo停止12日以降継続、トラベル解約無料事業者補償へ(東京・3面)

●テレワーク1都3県要請強化、感染状況悪化、企業に再導入促す(東京・24面)

●世界4%成長に下げ、今年、ワクチン普及が前提、世銀見通し(日経・1面)

●携帯もろ刃の価格破壊、首位奪還へ月2980円、楽天も意識(日経・12面)

●ホンダ、英工場を再び2日間停止(日経・13面)

《福田俊之》

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