◆205(1983年)

日本でもプジョーの名を一躍有名にしたモデル。写真の「GTI」のカタログは初期の輸入元だったARJ(オースチンローバージャパン、スズキでも扱われた)のもの。GTIは1.6リットル(105ps)、1.9リットル(5速MTで120ps、1989年から)などがあり、ハンドル位置は左右が用意されるなどした。

ほかにピニンファリーナのデザインによるカブリオレの「CTI」、3ドア/5ドア車、ディーゼルの「SRD」、同じフランスのファッションブランドとのコラボレーションモデルの「ラコステ」、ZF社製4速AT搭載の「AUTOMATIC」、ATでベーシックな「SI(1.9リットル、1.6リットル)」なども。

WRC・グループBのホモロゲーションモデルの「ターボ16」はミドシップの4WD、ウェーバー×2基仕様の「RALLYE」などがあった。
◆309(1985年)

『205』よりもホイールベースが50mm長い2470mm、全長も345mm長い4050mm。全幅も1630mmとし『205』よりも40mm広く、『205』とコンポーネンツを共用しつつ、ひとまわり上位のモデルに仕立てられていた。

ハッチバックながらリヤに小さくノッチが付けられたスタイリングはおおらかな雰囲気で、5ドアと3ドアの設定。『205』同様に「GTI」も用意された。
◆405(1987年)

ミドルクラスのモデルとして登場した『405』。前世代の『505』などと同様にピニンファリーナが手がけたスタイリングは今みてもクリーンで魅力的で、セダンのほか、後席を倒せば前後長1645mmのラゲッジスペースが生まれるワゴンの「ブレーク」も設定。

セダンには2リットルDOHCを搭載した高性能版の「MI16」が設定され、4WDの「MI16×4」の用意もあった。全幅が1720mmで、日本では3ナンバーの扱いだった。
◆605(1989年)

プジョーのフラッグシップとして登場した『605』。『405』を拡大させたようなスタイリングはピニンファリーナによるもので、それは当時のアルファロメオ『164』とも共通の匂いが感じられるものだった。FWDで3リットルのV6エンジン(後にDOHC化)を搭載。
この頃になると運転席・助手席エアバッグが標準装着され、カタログにも「大きな安心を約束するアクティブ&パッシブセーフティ」といった記述が見られる。
