1900年の「メルセデス」第一号車を最新技術で再現したら…ヴィジョン・メルセデス・シンプレックス

メルセデス 35PSに敬意を表して開発

フロントグリルに車両に関する情報を表示

インパネにデジタルコンテンツを投影

メルセデスベンツ・ヴィジョン・メルセデス・シンプレックス
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メルセデスベンツは9月14日、フランス・ニースで開催した「デザイン・エッセンシャル2019」において、『ヴィジョン・メルセデス・シンプレックス』(Mercedes-Benz Vision Mercedes Simplex)を初公開した。

メルセデス 35PSに敬意を表して開発

ヴィジョン・メルセデス・シンプレックスは、「メルセデス」ブランドの最初のモデルとして1901年春のニース・レースウィークに登場した、ダイムラー『メルセデス35PS』に敬意を表し、同車を現代の技術で再現したコンセプトカーだ。

オーストリアの大富豪、エミール・イエリネックは当時、まったく新しい高性能レーシングカーの製作を、ダイムラーに依頼する。そこで、ダイムラーを創業したゴットリープ・ダイムラーの片腕として自動車の発明に携わり、ダイムラーの中心的な技術者となっていたウィルヘルム・マイバッハが、メルセデス35PSを設計、1900年12月、イエリネックに納品した。

メルセデス35PSには、低重心のスチールフレームを採用し、フロントのハニカムラジエターの奥には、排気量5.9リットルの4気筒エンジンを搭載した。また、多段ギアのトランスミッションなど、現在の自動車の原型といえる斬新なコンセプトを数多く採用していた。5.9リットルの4気筒エンジンは、当時としては画期的な最大出力35psを引き出し、最高速90km/hの性能を誇った。高性能なメルセデス 35PSは、参戦した多くのレースで優勝を果たした。1900年ごろに撮影されたメルセデス嬢。

また、このメルセデス35PSの車名の「メルセデス」は、エミール・イエリネックの娘の名前を冠したものだ。1902年、メルセデスの名称はダイムラーの自動車ブランドとしてドイツ特許庁に正式登録され、現在のメルセデスベンツの基礎となった。

フロントグリルに車両に関する情報を表示

ヴィジョン・メルセデス・シンプレックスは、このメルセデス35PSに敬意を表し、同車を現代の技術で再現したコンセプトカーだ。代替ドライブや最新のユーザーインターフェイス、スリリングなデザインの2シーター車として、再解釈している。

水平デザインのモノコックボディは、4つの大型ホイールの中央に配置された。ボディのフロント部分をホワイト、リア部分をブラック基調としたのは、オリジナルのメルセデス 35PSに従ったものだ。

フロントのラジエーターグリルは、ロゼゴールドのフレームに、3Dディスプレイのブラックパネルを組み合わせた。クラシックな「メルセデス」のロゴをはじめ、車両の状態に関する情報をアニメーションで表示できる。これは、メルセデスベンツのデジタル化への転換の象徴になるという。

また、メルセデス 35PS同様、フロントウインドスクリーンは装備されておらず、スポーティなキャラクターを強調する。リアには、スリムなテールランプを組み込む。レザーバッグによって、車体のテールエンドを丸くしている。

インパネにデジタルコンテンツを投影

インテリアは、ボンネットの後端部がダッシュボードになる。ステアリングコラムとインストルメントパネルのスイッチのデザインは、オートバイや船舶のデザインからインスピレーションを得た。メーターの時計、精密なネジ、ベルトのデザインなどに、高品質の仕上げを施した。ベンチシートはスタイリッシュな家具に触発されたものだ。ハンドメイドのキルティングを採用。紺色の室内装飾カバーなどのカラーとトリムのコンセプトは、コートダジュールに触発されたものという。

最新のユーザーインターフェイスを導入した。ロゼゴールドのインストルメントパネルには、デジタルコンテンツが投影される。適切な情報を適切なタイミングで、ディスプレイに表示する。速度、ナビゲーション、車両に関する情報は、状況に応じてインストルメントパネルに表示される。シンプルなプレゼンテーションとディスプレイのサイズのおかげで、ドライバーは情報を取り入れながら、常に運転に集中できる、としている。

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《森脇稔》

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