GLCクーペは、メルセデスベンツの主力SUV、『GLC』の派生車種だ。上級SUVの『GLE』に、『GLEクーペ』が設定されるのと同様、GLCにもクーペボディが用意されている。
GLCクーペのボディサイズは、全長4730mm、全高1600mm、ホイールベース2870mm。車台を共用するGLCに対して、全長は約80mm長く、全高は約40mm低い。2870mmのホイールベースは共通。後部ピラーが寝かされたクーペボディが特徴で、スポーティさとエレガントさが表現されている。

◆2.0リットルガソリンターボ+48Vマイルドハイブリッドで燃費を追求
改良新型のハイライトが、48Vのマイルドハイブリッドの採用だ。新開発の2.0リットル直列4気筒ガソリンターボエンジンに、マイルドハイブリッドを組み合わせた。
このシステムには、ベルトを介してクランクシャフトと接続されるスターターとジェネレーターを兼ねるモーター、「BSG」(ベルトドリブン・スターター・ジェネレーター)を採用する。48Vの電気システムも導入され、回生ブレーキなどにより発電した48Vの電気を、蓄電容量1kWhのリチウムイオンバッテリーに蓄える。このバッテリーの電力が、必要な際に最大出力14hp、最大トルク16.3kgmのモーターを回して、エンジンのパワーをアシストする。

この48Vマイルドハイブリッドシステムは、欧州仕様では「GLC 200 4MATIC」と「GLC 300 4MATIC」の2グレードに搭載する。スペックは、GLC 200 4MATICが最大出力197hp、最大トルク32.6kgm。GLC 300 4MATICが、最大出力258hp、最大トルク37.7kgmを発生する。
◆ヘッドランプやバンパー、ステアリングホイールなどが新デザインに
改良新型は、内外装も変更を受けた。外観は、デイタイムランニングライト付きのLEDハイパフォーマンスヘッドランプを標準装備。リアには、フルLEDテールランプを採用する。エグゾーストを組み込んだリアバンパーやクロームスキッドプレートも新しい。ホイールも新デザインだ。ダイヤモンドパターンのフロントグリルやフロントバンパーも新デザインになる。
インテリアには、新デザインのマルチファンクションステアリングホイールを採用した。新しいステアリングホイールには、2つの仕様が用意され、各種操作を行うタッチコントロールボタンが付く。センターコンソールの多機能タッチパッドでは、ジェスチャーを含めた指の動きやマルチタッチ制御を使用して、テレマティクス機能を操作する。これは音声制御に代わるものとして機能し、文字や数字などを手書きで入力することができる。タッチパッドの表面は、はっきりとした触覚だけでなく、音響的フィードバックも提供する。
◆フルデジタルコクピットは12.3インチのメーターパネルと10.25インチのタッチパネルディスプレイで構成
改良新型GLCクーペには、対話型のインフォテインメントシステム、「MBUX」(メルセデス・ベンツ・ユーザー・エクスペリエンス)を採用する。その最大の特長のひとつが、人工知能(AI)による学習機能で、特定のユーザーに適応する個別対応能力を備えている。

新開発の自然対話式音声認識機能は、目的地入力、電話通話、音楽選択、メッセージ入力と読み上げ、気象情報など、多くのインフォテインメント機能に加えて、エアコン、各種ヒーター、照明など、さまざまな便利機能にも対応する。
改良新型GLCクーペには、最新の先進運転支援システムを採用する。出口警告機能、渋滞末尾機能などによって強化された。360度カメラは、車両周囲の視認性を高めている。