モデューロX 第4弾は フリード …ホンダらしい操縦性や上質さと「オレらしさ」

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フリード・モデューロX
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  • 事前発表会に登壇した、ホンダアクセス 開発部 Modulo X 統括 福田正剛氏、同商品企画部 開発責任者 小早川城治氏、デザイン担当 三井岳氏、営業担当 杉野孝太氏
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ホンダ『N-BOX』『N-ONE』『ステップ ワゴン』と、2013年からコンプリートモデルとして追加されてきた Modulo X(モデューロX)シリーズ。その第4弾は、5ナンバーサイズのコンパクトミニバン『フリード』だ。

事前発表会での冒頭、激しいドライビングシーンがモニターに映し出された。操っているのはドリフトキングこと土屋圭市氏。

ホンダアクセスが手がけるモデューロXは、一貫して「意のままに操れる操縦性」「所有感を満たし、機能につながるデザイン」「視覚・触感・乗り味を追求した上質感」にこだわり、「時間と手間をかけ、人の感覚を重視した開発」を貫いてきたという。

ホンダファンを唸らせるデザイン・走りへ

第4弾となるフリード モデューロXのコンセプトは、「直進安定性・外乱感受性の最適化」「機能的で存在感のあるエクステリアデザイン」「質感を高めたシック&スポーティインテリア」の3つ。

足回りは専用サスペンション・ホイールで、フラットライド、応答性、ハーシュネスなどを向上。旋回姿勢、四輪接地性、ストローク感が高まった。

また、前部エアロバンパーやバンパー下部エアロガイドフィン、前部グリルアンダーカバー変更、リアロアスカートなどの設定でさらなるエアロダイナミクスを実現。

エクステリアは、モデューロXのDNAを受け継ぐ空力デザインに。フロントは、専用エアロバンパーやグリルで押し出し感を強調。事前説明会に登壇したホンダアクセス 開発部 モデューロX デザイン担当 三井岳氏はこうアピールした。

「一目惚れだったり、所有するよろこびだったりをユーザーから引き出し、デザインではとくに顔つきを意識した。ポイントは2つ。ひとつはモデューロXシリーズが持つモチーフをよりシャープに仕立てたこと。もうひとつは、5ナンバーサイズのなかで最もワイドに、スポーティに見えるように仕立てたこと」。

インテリアもモデューロX仕立てが随所に。ピアノブラックのパネルに、モカブラウンのシート地などで、黒とブラウンを基調としたシックで上質な室内空間を演出している。

“タイプR体感済み”のホンダ党も認めるつくり

フリード モデューロX事前発表会には、本田技研工業 営業企画部 西部直幸氏のほか、ホンダアクセス 開発部 モデューロX統括 福田正剛氏、同商品企画部 開発責任者 小早川城治氏、デザイン担当 三井岳氏、営業担当 杉野孝太氏らが登壇。

それぞれが、このクルマに込めた想いや、今後の展開について語った。

まずこのクルマのターゲット。事前説明会では、「子育て~子離れ層の40代男性で、クルマに走りやデザイン、上質感にこだわりを持つ人」と伝えていた。杉野営業担当や福田統括は、さらにこう付け加える。

「フリード モデューロXのターゲットは、標準車両のそれよりも高めに設定。ノーマルは30代やプレファミリー、モデューロXは上質を感じる40代男性というイメージ」(杉野営業担当)。

「たとえば、『シビック タイプR』に乗っていた男性が家族を持ち、ファミリーカーを所有したときにも、思い切りドライビングを楽しめる…そんなクルマがあればいいという方向性で仕上げていった」(福田統括)。

実際に、モデューロXシリーズを購入する人はどんなユーザー像か。小早川開発責任や杉野営業担当は、こう教えてくれた。

「たとえば、ステップ ワゴン モデューロX の販売比率を見ていると、南関東でよく売れている。その次に大阪・中部と続く。商品性に地域差はないが、価格や個性でモデューロXを選ぶ人が多いようだ」(小早川開発責任)。

「おもしろかったのは、小学校の教員でスズキ『スイフト スポーツ』に乗っていたけど、家族が増えて“ミニバンがいい”ということになり、いろいろ他社のクルマも乗り比べてみて“やっぱりホンダのステップワゴンのモデューロXがフィーリングもしっくりきた”という方がいたこと」(杉野営業担当)。

「“デザインに関しても、やりすぎず上質。教員という立場でも違和感なく通勤に使える。スイフトスポーツと比べても、年間の走行距離はまったく減らない。乗る楽しみがある”ということだった」(杉野営業担当)。

「いままでずっとホンダファンで、『インテグラ』や『シビック』のタイプR を乗り継いできた人が、家族構成が変わってミニバンを考え始めた。そのとき、ステップワゴンも考えたけど、自分の好きな顔つきやスタイルじゃなかったってことでトヨタ『ノア』に買い替えたと。ずっとホンダ党だったのに。

そして乗ってみるとやっぱり、合わないみたいで1年で手放した。そのときちょうど、ステップワゴンに Modulo X が出て、“早く出してよ!”と思いながら飛びついた…というケースもあった」(小早川開発責任)。

すでに第5弾を開発中「フリードより小さいクルマ」

ホンダ党を唸らせる走り・デザインを量産時に組み込むコンプリートモデルシリーズ「モデューロX」。今回のフリード モデューロXは、「懐かしいと思うはず」と福田統括が語ってくれた。

「乗ると、ホンダファンから見れば“懐かしい”とも思うはず。2000年ぐらいまでのホンダを思い出してくれるだろう。アブソリュートとかね。当時、いろいろなグレード追加とか、ヨーロッパ車に近い乗り味を加えたりとか。そういう体験って、ファンは身体が覚えている。で、“『オデッセイ』に乗り続けているけど、なかなか乗り換えるクルマが見つからない”といった人にも、このフリード モデューロXは響くだろう」(福田統括)。

福田統括によれば、モデューロXシリーズは「さらにとんがっていく」という。

「モデューロXシリーズに乗り換えるユーザーは、“ミニバンはもっとやんちゃであっていい”と思っているのだろう。われわれも、もっともっとブリスターフェンダーとか開発してもいいというくらいに思っている。5ナンバー枠でね」(福田統括)。

「土屋さんがいうには、フリードって都内ばかりじゃない。同じ高さだったらステップワゴンを選ぶでしょと。“ちょうどいい”とうたうフリードは、車庫事情にあわせた売れ方があると。そこにモデューロX仕立てを展開する“幅”がある」(福田統括)。

さて、次はどんなクルマがモデューロX仕立てになるか……。福田統括はこんなヒントを出してくれた。

「第5弾は、フリードより小さいクルマへ向けたモデューロXが登場する予定。来年の東京オートサロンあたりでお披露目するかもしれない。ぜひ期待して」(福田統括)。

新春早々の東京オートサロンが待ち遠しい。モデューロXの第4弾である「フリード モデューロX」は、283万0680円(税込)から。

《レスポンス編集部》

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