【新聞ウォッチ】”地味にスゴイ!” 業績上方修正のスズキ株、1年ぶり高値

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  • メルセデスベンツCクラス・カブリオレ 〈撮影 高木啓〉

気になるニュース・気になる内幕---今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。

2016年11月8日付

●米大統領選接戦で最終盤、きょう投票、14州カギ握る(読売・1面)

●トヨタEV本格参入検討(読売・8面) 

●9月中間決算輸出企業円高の影、構造改革の動き加速(読売・9面)

●アウディCO2不正か、独紙報道、排出量偽装の疑い(読売・9面)

●電通幹部ら事情聴取へ、違法な長時間労働疑い、厚労省強制捜査(朝日・1面)

●日産7年ぶり減収、9月中間、円高や軽販売減で(朝日・9面)

●トヨタ、HV戦略に誤算、次世代エコカー、EV世界標準(毎日・7面)

●プリウス首位、10月新車販売(産経・10面)

●自動運転保険で補償、東京海上が無料特約(日経・1面)

●10月輸入車販売ベンツ10%増(日経・13面)

●いすゞ今期純利益22%減900億円に下方修正(日経・15面)

●一転増益を好感、スズキ株、一時10%高(日経・15面)

ひとくちコメント

民主党のヒラリー・クリントン候補と共和党のドナルド・トランプ候補の激戦が最終盤まで続いた米大統領選は、いよいよ投開票が行われる。「米大統領選接戦で最終盤」(読売)、「『安定』か『未知』か」(産経)などのタイトルからも、日本時間で11月9日昼に大勢が判明するまでは予断を許さない情勢だ。

世界の市場は「クリントン候補の訴追を求めず」とFBIのコミ―長官の発言が伝わったことで、リスク回避のムードはいったん和らぎ、東京市場では円安・株高が進み、今朝のニューヨークの株式市場もダウ工業株30種平均は、前週末比371ドル強上昇し、1万8000ドルを回復した。

円安が加速したことから自動車株などが買われたが、中でも、スズキ株が一時、前週末比10%高の3925円まで大幅反発し、約1年ぶりの高値を付けた。終値は3831円だった。

スズキは業績のけん引役のインドなどが好調で、2017年3月期の連結業績予想を、営業利益が従来の前期比8%減から一転して2%増の2000億円に上方修正。きょうの日経が投資情報面で取り上げているが、「本業の利益回復を好感した買いが集まった」と分析している。

また、きょうの読売は「大企業の2016年9月中間決算の発表が佳境を迎え、多くの企業が円高や国内消費の低迷に苦しむ状況が浮き彫りになってきた」と報じている。自動車業界でも円高の影響でマツダや富士重工業なども業績予想を下方修正した。

こうした中で、燃費不正の問題などの影響も懸念されたが、中間配当も前回予想から2円の増配を決めるなど地味ながらもスズキの「上方修正」は投資家にとっては好材料に映ったようだ。

《福田俊之》

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