【INDYCAR 第9戦】延期続行開催のテキサス戦、終盤の接戦を制してレイホール優勝…琢磨は20位

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優勝した#15 レイホール。
  • 優勝した#15 レイホール。
  • 優勝した#15 レイホール。
  • #5 ヒンチクリフ(写真中央、先頭)はレースをほぼ完全支配したが、最終結果は2位。
  • 決勝3位の#10 カナーン。
  • 決勝4位はポイントランクトップの#22 パジェノー。
  • ポイントランク2番手の#12 パワーは今回決勝8位。
  • 決勝5位の#3 カストロネベス。
  • #14 佐藤琢磨はテキサス戦を20位(リタイア)で終えることに。

現地8月27日、6月の開催時に雨で中断延期となっていたインディカー・シリーズ第9戦決勝の続行レースがテキサス・モータースピードウェイで実施され、グレアム・レイホールが終盤の大接戦を制して今季初優勝を飾った。佐藤琢磨はレース途中で戦線離脱、20位という結果だった。

1周約1.5マイルのオーバルコースでのレースは248周中の71周終了時点で中断、延期という異例のかたちを経て、この日(8月27日)の夜、約2か月半ぶりに再開された。

主導権を握って離さない展開を見せたのは、中断時に先頭を走っていたジェームズ・ヒンチクリフ(#5 Schmidt Peterson Motorsports/ホンダ)。だが終盤、残り8周でのフルコースコーション明け再スタートからは、超スプリントの集団トップバトルの波がヒンチクリフをも巻き込んでいく。

そしてファイナルラップのゴールライン、ここでこのレース初めてのリードラップを記録したのがグレアム・レイホール(#15 Rahal Letterman Lanigan Racing/ホンダ)だった。計188周も首位周回を記録したヒンチクリフを2位に退け、終盤の接戦下、最後の1周だけトップというかたちになったレイホールが勝ったのである。

優勝したレイホールのコメント
「こうして勝つことができ、とても嬉しく思う。ヒンチクリフと(トニー)カナーンとのバトルはエキサイティングだったね。このレースでのヒンチクリフは脱帽するほどの速さを保ち、スタートから(ほぼ)トップを守り続けていた。しかし、最後の約200ヤードは僕がトップを走った。2人はフェアに戦ってくれたよ」

2位のヒンチクリフのコメント
「つらいゴールになってしまった。素晴らしいレースだったけどね。我々のチームは(ここで)最速のマシンをつくりあげた。でも、今日はレイホールと彼のチームの勝利を讃えたい」

興奮と感動の1-2フィニッシュを遂げたホンダ勢にとっては、インディ500以来の今季2勝目となった。レイホールは今季初優勝。

決勝3位はカナーン(#10 Chip Ganassi Racing/シボレー)、そして4位にはポイントランク首位のシモン・パジェノー(#22 Team Penske/シボレー)が入った。パジェノーは、今回8位だったポイントランク2番手のウィル・パワー(#12 Team Penske/シボレー)に対するリードを28点へと広げている(529対501)。僚友同士の王座争い、残りは2戦だ。

決勝5位はエリオ・カストロネベス(#3 Team Penske/シボレー)、6位はチャーリー・キンボール(#83 Chip Ganassi Racing/シボレー)。

佐藤琢磨(#14 AJ.Foyt Racing/ホンダ)はレース再開の時点で残念ながら周回遅れになっており、この日も見せ場ない展開に終始、途中リタイアとなってしまった(リザルト上は20位)。もともとテキサスでは予選4位だっただけに、無念の流れであった。

佐藤琢磨のコメント
「厳しい夜になりましたね。プラクティスでは部品のトラブルに見舞われ、1周しか走ることができませんでした。チームクルーたちは懸命に働いて、短時間でマシンをスタートに間に合わせてくれましたが、レースでは多くのトラブルが襲いかかってきました。何がわるかったのか、すべてはまだ把握できていません。最終的には次戦以降に向けてのリスクを大きくすべきではないと考え、リタイアすることにしました」

このところ、いい内容とそうでない内容が交錯するようなチーム状況の琢磨だが、日本のファンとしては今季初表彰台に向けての再チャージを切望するところだ。

これで今季シリーズは正真正銘、残り2戦となった。次戦は第15戦ワトキンスグレン、現地9月4日が決勝開催日となる。

《遠藤俊幸》

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