国土交通大臣の諮問機関である運輸審議会(運審)は6月22日、栃木県の宇都宮市・芳賀町・宇都宮ライトレール3者が申請している軌道運送高度化実施計画について、公聴会を開催すると発表した。
3者は1月22日、宇都宮市宮みらい(宇都宮駅東口)~芳賀町下高根沢間の14.6kmを結ぶ軽量軌道交通(LRT)の計画について、地方公共交通の活性化及び再生に関する法律(活性化法)に基づく軌道運送高度化事業の実施計画認定を申請。2019年12月の開業を目指している。
活性化法に基づく軌道運送高度化事業の実施計画認定申請を受けた国交相は、運審に諮問。運審は委員間での議論や公聴会の開催などによって申請の内容を審議し、認定が妥当かどうかを国交相に答申する。国交相はこれを受けて申請を認定もしくは却下する流れになる。
ただし、軌道運送高度化事業の実施計画認定手続きとしては、過去に札幌市電のループ線化事業(2015年12月開業)や富山ライトレールの富山駅乗入れ(2020年3月開業予定)などがあるが、いずれも運審が「軽微な事案」と認定して公聴会は開いておらず、国交相も申請通りに実施計画を認定している。
今回、公聴会の開催を決めたことについて運審は「『沿線住民の合意が得られた計画とはいえない』と考える委員が多く、審議にあたり一般の人からのさまざまな意見を聴く必要があると判断した」としている。
公聴会は7月26日の12時から、宇都宮市内の栃木県総合文化センターで行われる予定。一般公述は10人以内(一人15分以内)、傍聴は80人以内となる。公述・傍聴の申込期限は7月6日18時15分(必着)。