【スーパーフォーミュラ 岡山テスト】初日トップタイムは3年ぶりの王座めざす山本尚貴…唯一の1分12秒台をマーク

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初日トップタイムの#16 山本尚貴。信頼する阿部和也エンジニアとセットアップ作業を進める。
  • 初日トップタイムの#16 山本尚貴。信頼する阿部和也エンジニアとセットアップ作業を進める。
  • #16 山本尚貴はこの日唯一の1分12秒台を記録した。
  • 午前最速は#19 J-P.デ・オリベイラ(初日総合2番手)。
  • #37 中嶋一貴は初日総合3番手タイム。
  • #41 バンドーンは初岡山で初日総合4番手タイム。
  • 前回鈴鹿テストで大きなクラッシュに遭遇した#10 塚越広大のマシンは、実質ニューカーのような出で立ちで登場。
  • #8 可夢偉は初日8番手タイム。
  • 岡山テストは明日(4月1日)も続く。

全日本スーパーフォーミュラ選手権(SF)の今季第2回公式合同テストが31日、岡山国際サーキットで始まった。ドライコンディションの初日、トップタイムは2013年チャンピオンの山本尚貴が記録している。

SFの今季開幕前最終となる合同テストの舞台は岡山国際サーキット。旧名をTIサーキット英田(あいだ)といい、1994~95年にはミハエル・シューマッハーやアイルトン・セナも参戦したF1パシフィックGPが開催されたコースだ(セナは94年のみ)。近年はSUPER GTの開幕戦開催地としても知られる岡山は、昨年から全日本トップフォーミュラの大会開催地としても復活、今季もSF第2戦が5月28~29日に開催される。

午前と午後を併せて約5時間の走行セッションがあったこの日、出走したのは今季参戦の11チーム19台に、ホンダのテストカー(今回は武藤英紀がドライブ)を加えた20台。開幕戦(鈴鹿、4月23~24日)、さらには当地岡山での第2戦をも睨みつつ、各陣営は今季から使用されるヨコハマ製ワンメイクタイヤでのセットアップ作業を進めていった。

ブレーキに関して新しい素材のものが供給されるも旧型との併用状況があるなどしたうえ、オーバーテイクシステム使用の有無なども絡み、なかなか全車同一条件でのタイムアタック合戦とはいえない側面もあったなかではあるが、午後のセッションでは山本尚貴(#16 TEAM 無限/エンジンはホンダ)が終始、タイムペースをリードした。一時、昨季GP2王者のS.バンドーン(DOCOMO TEAM DANDELION RACING/ホンダ)がトップに出る局面もあったが、最終的には山本が午前午後を通じて唯ひとりの12秒台となる1分12秒902を記録。午前最速で総合2番手のJ-P.デ・オリベイラ(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL/トヨタ)をコンマ3秒ほど引き離している(オリベイラのタイムは1分13秒228)。

山本尚貴のコメント
「今日は始めから(マシンのセットアップの)調子が良かったですね。前回の鈴鹿テストでは僕たち、あまり良くなかったんですけど、今回は順調に進められていると思います。みんなの状況がいろいろ違うとはいえ、もし僕が5~6番手で他の選手にこのタイムを出された場合のことを考えると、まわり(ライバルたち)に対してインパクトを与えることもできたんじゃないかなと思います」。

3月中旬の第1回公式テストでは、得意中の得意の鈴鹿で思うように走れず、落胆も小さくはなかったという山本だが、3年ぶりの王座奪還に向けては「どこのコースに行っても速く走れるように」を意識しており、「これまであまり良くなかった岡山で、今日は収穫あったと思います」という状況は、まさに「チャンピオンシップに向けてはいいですね」となる。あとは昨年最終戦の第2レースに続く連勝を目指す開幕地鈴鹿での復調に向けて、タイヤを含めた諸要素のコントロールと煮詰めがカギになるだろう。

初日3番時計は2012&14年王者の中嶋一貴(#37 VANTELIN TEAM TOM'S/トヨタ)で1分13秒330。そして総合4位には初岡山のバンドーンが一貴に0.022秒差でつけた。ただ、バンドーンはF1マクラーレン・ホンダのリザーブドライバーでもあるため、バーレーンGPに向かわねばならず、岡山テストは初日のみの走行となる。SF参戦2年目の小林可夢偉(#8 SUNOCO Team LeMans/トヨタ)は初日総合8番手タイム。

SF岡山テストは明日(4月1日)までの実施。初日同様、2日目の明日も午前9時30分と午後2時から各2時間半の走行セッションが予定されている。

《遠藤俊幸》

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