九州阿蘇での開幕をおえて、舞台を関西に移したJNCC。第2戦は、定番の大阪にあるプラザ阪下での開催となった。
前日の雨量が多く、コースにはところどころマディの部分が残っていたが、全体的には阪下特有のサンド質で走りやすい路面。今季より、ランバージャックといった障害物セクションを製作するチームが立ち上がり、プラザ阪下名物の丸太組みがリニューアルしたことも大きなニュースだ。
開幕戦では、いわばダークホース的な存在であったAAルーキー斉木達也が世界最高峰XCシリーズのGNCCから凱旋帰国した小池田猛や、昨年のチャンピオン渡辺学を下して、みごとに優勝。その勢いのよさに興奮を呼んだ。この阪下でも、その進撃の手はゆるまず、スタートで飛び出たのは、その斉木であった。これに、小池田、渡辺、鈴木健二がくらいつき、トップ4名の層の厚い戦いが始まる。
1周目では、渡辺がクラッシュ。すぐに復帰できたものの、フロントブレーキが故障してしまい、だんだんとペースを落とさざるを得ない状況に。1位争いは、斉木・小池田にしぼられる形だが、斉木は「手のひらのマメ対策に失敗した」とのことで、一度ピットインを余儀なくされ、その間に小池田が一気にリードを拡げていく。鈴木も斉木をパスして1分ほどの差をつけるが、斉木はここから猛チャージ。中盤までに鈴木を仕留めて2番手へ浮上。5分ほど離れてしまった小池田を追う。
小池田の恐ろしさは、そのあとにも続く。後半、残り30分、コンセントレーションを高めることすら困難な疲労のたまった局面で、なんと最速ラップを更新。追いすがる斉木にとどめをさした形で、大幅なリードをもって小池田が優勝することに。開幕戦で大きく順位を落としてしまった小池田は、「正直、ほっとした」とコメント。斉木は「小池田さんはやっぱり速い、このままでは普通に戦っていては勝てない」と評する。
第3戦は、2週間あけて4月10日広島大会。