ホンダは3月10日、燃料電池車(FCV)の市販モデル『クラリティ フューエル セル』を同日、まず日本から発売すると発表した。トヨタ自動車の『MIRAI(ミライ)』とともに、日本メーカーが水素社会構築とFCVの普及をリードしていく展開だ。
普及に向けては企業間の「競争と協調」も不可欠で、トヨタは2015年1月に5680件のFCV関係特許(水素ステーション含む)の無償提供を発表した。ホンダのFCV開発担当役員である三部敏宏執行役員は「今回の『クラリティ フューエル セル』にはトヨタさんの特許は使っていない」としたうで、トヨタの方針は「FCVの普及に向けた素晴らしい判断」と讃えた。
ホンダによると同社のFCV関連特許は4000件程度にのぼるという。三部執行役員は「FCVの特許関係は、すべての自動車メーカーとの間でオープンに進めたい」とし、双方が特許を供与し合うクロスライセンスなども含め、「公開」を前提とする方針を示した。