【新聞ウォッチ】米フォード、鳴かず飛ばずの日本市場から年内撤退へ

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米フォードが日本市場から撤退する方針を固めたという
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気になるニュース・気になる内幕---今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。

2016年1月26日付

●フォード日本撤退、業績不振年内で販売停止(読売・1面)

●株1万7000円回復2日連続上昇(読売・2面)

●タカタ、ダイセルと提携検討、同業メーカー、リコール対応で生産確保(読売・10面)

●原油安、収支悪化歯止め、15年貿易赤字10兆円減の2.8兆円(朝日・7面)

●IT駆使「テレマテックス保険」安全運転へ普及なるか(毎日・7面)

●春闘事実上スタート、トヨタ変調政府やきもき(産経・1面)

●ゴーン日産CEOに聞く、ルノーと機能統合拡大、提携効果年5500億円に(日経・3面)

ひとくちコメント

米ビッグスリーの一角であるフォード・モーターが、マツダとの資本提携の解消に次いで、ついに日本の自動車市場からも撤退する方針を固めたという。

米メディアなどが報じたのを受けて、きょうの各紙も1面や経済面で「米フォード日本撤退」を大きく取り上げている。それによると、日本とインドネシアの全事業を年内にも閉鎖し、成長が見込める中国などに経営資源を振り向ける見通しという。

撤退の背景には「残念ながら収益改善への合理的な道筋が見えない」ことが理由だという。フォードの国内の販売店は約50か所あるが、2015年の販売台数は4968台で、ここ数年は5000台を下回って推移している。

フォードの日本での事業は1925年に横浜市で生産を開始し、1974年には輸入販売の代理店網を築き上げた。国内販売を統括する当時のフォードジャパンにはトヨタ自動車やホンダなどから凄腕の営業マンを引き抜いてトップに据えたこともあった。だが、日本での販売は2万5000台に迫るピーク時の1996年に比べ、ここ数年は激減し苦戦していた。

腕利きの釣り人が釣り糸を下げてもそのエサに食いついてこなければ、そこの釣り堀はあきらめるしかないのだろう。それにしても日本では欧州車に比べて“アメ車”の不人気ぶりは少しも変わっていないようだ。

《福田俊之》

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