最後は残り4分ほどで赤旗からのセッション再開となり、いくつかの陣営によるニュータイヤでのタイムアタック合戦が予選さながらの様相で展開されることにもなったが、そのなかでトップタイムをマークしたのはロッテラー(#2 PETRONAS TEAM TOM’S/トヨタ)。2011年のこのカテゴリーのチャンピオンで、現在はWECと並行参戦しながら毎年SFでもチャンピオン争いに絡み続けているロッテラーは、アウディでルマン24時間レース総合優勝3度(11、12、14年)の実績を誇るなど、世界でも指折りの評価を受ける現役トップ選手である。今季SFでも最多3勝を挙げ、TOM’Sの3年連続チーム部門タイトル獲得に貢献した。
2日目の3番手タイムは小林可夢偉(#8 KYGNUS SUNOCO Team LeMans/トヨタ)で1分37秒900。2日間総合では、初日午前トップのジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ(#19 LENOVO TEAM IMPUL/トヨタ)の1分37秒831が3番手タイムになる。ロッテラー、山本、オリベイラ、可夢偉の4人が今回1分37秒台を記録。
今回、今シーズンは可夢偉と平川亮を走らせていたKYGNUS SUNOCO Team LeMansからは、昨年までレギュラーだったロイック・デュバルも参加。ロッテラー同様にこのカテゴリーのチャンピオン経験者(09年)で、やはりロッテラーと同じくアウディワークスでWECに参戦しているデュバル(13年ルマン優勝)は、来季のSF復帰を睨む。「チームとの作業はうまく進められたと思う。ヨコハマタイヤは1周のタイムに関しても、ロングディスタンスに関しても良好だと感じたよ」とデュバルは手応えを語っている。
前日の午後、雨のセッションでトップタイムをマークした新顔ドライバーの関口雄飛(#20 LENOVO TEAM IMPUL/トヨタ)は、この日は終盤にコースオフしてマシンを傷めるなどしたこともあり、8番手のタイム。