政府が推進する戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)の対象課題のひとつである「自動走行システム」において、サブプログラムディレクター(SPD)を務めるトヨタ自動車製品企画本部の葛巻清吾 安全技術主査は10月15日に都内で行われたシンポジウムに登壇した。
葛巻サブPDは「自動運転を巡っては日米欧で非常に激しい競争状態にある。ただ(自動運転)車を世の中に出す時にはかなり協調しないと実際には、ものにならないというところが非常に多い」と指摘した。
その背景として「例えば、合流をする際に、どのような取り決めをするのか。勝手に走っていると、いつまで経っても合流できないことも起きる。これまで人間がやっていたことを全て車がやるとなると、今までアイコンタクトでやってきたこと、あるいは交通ルールなど色々なことをデジタルに落とし込んでいかなければならない」ことを上げ、こうした分野で日米欧での協調が必要になってくると説明した。
さらに「そのためには実証実験なり、現場で確かめることを通して、課題を出していかなければならない」とも述べた。