【スズキ ソリオ 試乗】プチバンとして理想的なパッケージングと想像以上の走り…青山尚暉

試乗記 国産車
スズキ ソリオ バンディッド
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新たに“マイルドハイブリッド”を加えた新型『ソリオ』。その心臓部はいわば「ストロングS-エネチャージ」と呼べるものだ。例えばスペーシアのWA04Aと呼ばれるS-エネチャージは最高出力2.2ps/1000回転、最大トルク4.1kg-m/100回転。最大モーターアシスト時間約30秒。

モーターアシスト走行は「T」が約~100km/h、「X」、「G」は~85km/h。

対してソリオのWA05Aに進化したS-エネチャージは最高出力2.3ps/1000回転、最大トルク 5.1kg-m/100回転。最大モーターアシスト時間約30秒。

モーターアシスト走行は約~100km/hとなっている。

新型も標準車とバンディッドを用意するが、1.2リットルエンジン、91ps、12.0kg-m+副変速機付きCVT、2WD車で27.8km/リットル!というスペック、サスペンション、165/65R15サイズのタイヤは基本的に同一。ただし、標準車にはGというガソリン車の用意があり(2WD車は24.8km/リットル)、バンディッドにはないことが大きな違い。

先進衝突被害軽減システムのデュアルカメラブレーキサポートや誤発進抑制機能、先行車発進お知らせ機能などの安全装備が用意されているのは、もはや当然である。

パッケージング的にはほとんど2列シートミニバンと言えるもので、両側スライドドアによる後席の乗降性の良さ、居住空間のゆとりはクラス最上レベルである。

そんな新型ソリオを走らせれば、まずは運転席のアップライトなドライビングポジションによる全方向にルーミーな視界の良さが印象的だ。

そして出足からしっかりとトルクが出て、かろやかに発進。そこからの加速力も実に軽快。なにしろ先代比で100kgの軽量化を果たしているのだ。

ステアリングの操舵フィールはリニアでスムーズだが、操舵感はやや重目。これは高速道路や山道などでの安心感に直結。乗り心地も文句なく、なめらかでしっとりしたタッチが心地良い。ゼブラゾーンやきつい段差を乗り越えても、両側スライドドア採用で開口部が大きなボディーはミシリともせず、不快なショックのない角の取れたまろやかな乗り心地を示してくれる。

静粛性はまずまずのレベル。日常域で気になるのはロードノイズが主体で、エンジン音が高まるのは4000回転を越えてからだが、それでも耳障りなノイズではないのがポイント。

ちょっと気になったのはバンディッド専用のシート生地がやや滑りやすく、カーブなどで腰回りが落ち着かない場面があることと、小柄な人対応なのか、ステアリングが手前に迫ってくるレイアウトで、チルトに加え、テレスコピック機能が欲しいと思えたことだ。また、ラゲッジのボードを、例えばスイフトのように立てた状態で固定できないのが惜しい。

小さな感動はふたつ。まずはセンターメーターのインフォメーションの文字の大きさ。特にメーター右端の平均燃費計の文字、表示が大きいから、それを目視することでエコ運転を後押ししてくれるメリットがある。今、18.9km/リットルなら、なんとか19km/リットル台に乗せたくなる…そんな意識である。

そしてもっとずっと細かいことだが、運転席左シートサイドにあるポケットが便利すぎること。スマホなどをサッと入れて、サッと取り出せるサイズで、樹脂のトレーやポケットなどに置いておくのと違い、カタカタ音がしないし、キズ付きも防げるわけだ。

なお、ソリオは超ペットフレンドリーなプチバンでもある。犬の乗降はスライドドアからが基本だが、フロア地上高は355mmとごく低く、段差がないため小型犬でも乗降性抜群。犬の居場所も後席、5:5分割スライド機構を持つ後席を両方または片側格納し拡大したフラットなラゲッジフロアのほか、後席を最後端位置にセットした状態では後席足元フロア(最大幅1250×最大奥行き500mm、大型犬を横にくつろがせることだってできる)もOKなのである。

ラゲッジには床下収納もあり、犬をラゲッジに乗せても小物の収納にこまらない点も褒められる(助手席座面下もバケツ状の収納だ)。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★★
インテリア/居住性:★★★★
パワーソース:★★★★
フットワーク:★★★★
オススメ度:★★★★
ペットフレンドリー度:★★★★★

青山尚暉|モータージャーナリスト/ドックライフプロデューサー
自動車専門誌の編集者を経て、フリーのモータージャーナリストに。自動車専門誌をはじめ、一般誌、ウェブサイト等に寄稿。自作測定器による1車30項目以上におよぶパッケージデータは膨大。ペット(犬)、海外旅行関連の書籍、ウェブサイト、ペットとドライブ関連のテレビ番組、イベントも手がけ、犬との自動車生活を提案するドッグライフプロデューサーの活動も行なっている。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。
《青山尚暉》

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