夏夜の敵は“虫汚れ”をパーキング3分で艶を守る即効メソッド~Weeklyメンテナンス~

夏夜の敵は“虫汚れ”をパーキング3分で艶を守る即効メソッド~Weeklyメンテナンス~
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夏のナイトドライブではフロントウインドウやボンネットに虫の死骸がこびりついてしまうことも多い。そんな時には次回の洗車まで放置するとシミの原因にもなるので、すぐに対処しよう。

◆パーキングエリアで気づく大量の虫汚れ

高速道路を走っていてパーキングに停まると、クルマに大量の虫が付着していた経験はないだろうか。

走行中にもパチパチと虫が愛車にぶつかる音が聞こえてくるので、薄々は気づいていたのだが、クルマから降りて実際にボディやウインドウの虫の残骸による汚れを見ると落ち込んでしまう。自宅に帰って洗車するまでそのままで放置するのは忍びない、かといって土地勘のないドライブ先で洗車するわけにもいかない。

しかも、付着した直後であればペットボトルなどに水を確保して軽く洗い流せば除去できることもあるが、虫の死骸がこびりついてしまうと、簡単には取り除けなくなるのだ。フロントウインドウなども同様で、ウォッシャー液を使ってワイパーで除去しようと思っても拭き跡が残るなどしてかえって視界を妨げてしまうこともある。これでは、その後のドライブも危険になるので、その場で応急的に虫の死骸を除去する方法を考えてみた。

◆その場で使える虫取りクリーナーの種類

最も簡単な方法は虫取りクリーナーを車載しておき、気になったときにパーキングなどで処理することだ。

虫取りクリーナーには大きく分けて3タイプある。ひとつは手軽に使えるウェットシートタイプ。必要な枚数だけシートを取り出して汚れた部分を拭き上げるだけで作業は最も簡単。汚れたシートをそのまま捨てられるのも便利だ。

次に液体の虫取りクリーナーもある。こちらはトリガーを用いて洗浄液を噴霧するタイプ。メリットは、虫の死骸で汚れた部分にクリーナーを浸透させることで汚れをふやけさせて除去しやすくなる点。洗浄性能の高い液剤を使っているものもあるので、本格的な虫取りクリーニングを考えているならこちらは有利だ。

さらに泡タイプの虫取りクリーナーもある。このメリットは、汚れた部分に泡が付着して流れ落ちないため、効果的に虫の汚れのまわりに留まり、浸透させて除去しやすくなる点だろう。ピンポイントに虫取りクリーニングを行うには使い勝手が良い。

そんな虫取りクリーナーの成分には、弱アルカリ性や酵素を含んでいるタイプなどがある。虫の死骸はタンパク質が主な成分なので、タンパク質を分解して除去しやすくするアルカリ性のクリーナーは、しつこい汚れに効果的だ。また、酵素系のクリーナーも汚れを浮き上がらせて除去する能力に優れているため、虫取りに効果を発揮する。これらの理由から、中性洗剤系のシャンプーなどではなく、専用の虫取りクリーナーを使うのが対策として最も効果的だとわかる。

また、同様の素材(弱アルカリ性の洗浄液)を含んでいる水アカ除去用のクリーナーなどを流用することも可能なので、虫取りクリーナーを用意していなかった場合にはこちらを使ってもよいだろう。ただし、洗浄性能を追求するあまりアルカリ性の強い洗剤は、ボディへの影響も懸念されるので、専門的な知識がない一般ユーザーは、クルマ用として開発されている専用のクリーナーを選ぶのが安全だろう。

一方、ガラス系のクリーナーも虫取りに使える。油脂の溶解成分を配合しているタイプであれば、虫がこびりついたフロントガラスに吹き付けてさっとひと拭きするだけで、水では除去できなかった頑固な虫汚れも除去できるので、ドライブ時には常に車載しておくとよいだろう。

◆素早く安全に落とすコツ

虫取りクリーナーを用意した上で、出先で虫の除去を実施する際に気をつけたいのは、とにかくスピーディに対応すること。

虫が付着したら時間を空けずに、なるべく早めに洗浄しよう。虫の死骸がこびりついて時間が経つと、体液や油脂がボディに染みついてしまい除去しにくくなるからだ。また虫の付着した部分がシミや跡になってしまい最悪の場合コンパウンドを使ってボディ表面を整える必要が出てくることもある。

もうひとつの注意点は、虫取りクリーナーを吹きかけてすぐに強い力でゴシゴシこすらないこと。硬く固着した虫の死骸をウエスなどで引きずってしまい、ボディを傷つける可能性があるからだ。虫取りクリーナーを吹きかけたら、少し時間を置いて虫の汚れがふやけて浮き上がってくるのを待ち、柔らかいクロスで除去作業をするように心がけよう。

夏のドライブの要注意点である虫の付着。ボディを傷めてしまう前に虫取りクリーナーを使ってスピード洗浄を実施しておこう。次のドライブに出かける前に、お目当ての虫取りクリーナーを用意して愛車のラゲッジに積み込んでおこう。

土田康弘|ライター
デジタル音声に関わるエンジニアを経験した後に出版社の編集者に転職。バイク雑誌や4WD雑誌の編集部で勤務。独立後はカーオーディオやクルマ、腕時計、モノ系、インテリア、アウトドア関連などのライティングを手がけ、カーオーディオ雑誌の編集長も務めている。現在もカーオーディオをはじめとしたライティングを中心に活動中。

《土田康弘》

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