音声認識ソフトのベンチャー系企業、ニュアンス・コミュニケーションズ社(ニュアンス社)は、フランクフルトモーターショー15に出展。車載向け音声認識ソリューション「Dragon Drive」を使ったデモを行った。
Dragon Driveは、車載器やスマートフォンを通じてニュアンス社が開発した音声認識・音声合成技術を使い、クラウド側にある様々なサービスと組み合わせることで実現する。日本では2013年よりトヨタの「smart G-BOOK(現在のT-Connect)」において採用実績があるが、海外でも複数の自動車メーカーへの納入実績を持つ。今後、日本車メーカーに対してさらなる採用を働きかける。
会場は、フランクフルトモーターショー15の会場内に用意された「NEW MOBILITY WORLD」の一角にあり、モーターショーの前半を使ってデモが展開される。その内容は運転中でもカーナビの画面を注視することなく安全にコマンド入力ができるよう、一度の発話で認識するというもの。声紋を認識することによって、システム利用のパーソナライズと同時に、セキュリティ上も有効であることも強調していた。
ニュアンス社は9月に入り、ダイムラー社のコネクテッド型アプリ及び自然言語を使ったインターフェースに同社技術が採用されたと発表。それを裏付けるかのように、プレスデー2日目の16日にはダイムラー社の担当役員が会場を訪れて同社デモを熱心に聞き入っていた。ダイムラー社は9月以降発売される新型車に、順次このシステムを搭載予定だという。