【VW ゴルフ オールトラック 試乗】質実剛健な造り込みはさすが…諸星陽一

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VW ゴルフ オールトラック
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『ゴルフ』のワゴンモデルである「ヴァリアント」をベースに、4WDの駆動方式を組み込み、さらに車高をアップしたクロスオーバーモデルが『ゴルフ オールトラック』。

試乗車はレーンキープアシストやバイキセノンヘッドライト、ダイナミックコーナリングライトなどが装着された「アップグレードパッケージ」。標準タイプの価格は347万円、このアップグレードパッケージは367万円と、20万円プラスのプライスとなっている。

搭載されるエンジンは1.8リットルの直列4気筒ターボで、最高出力は180馬力を発生。ミッションは6速DSGで駆動方式はフルタイム4WDの4モーションを採用する。最大トルクの280Nmを1350回転で発生するこのエンジンは、アクセルをちょっと踏み込んだだけで、グイッと前に押し出される力強さを持っている。1.8リットルと考えればその力感は十分。2.2リットル、いやもう少し2.5リットル程度のフィーリングがある。

DSGのフィーリングはよく、スムーズでシームレスな変速感を味わうことができる。アクセルを床まで踏み込むような強い加速だと、変速ショックが大きくなるようなことがあるが、オールトラックでそうした使い方をする人は数少ないだろう。

最低地上高はヴァリアントよりも25mm高い165mmだが、ワインディングをそこそこのペースで走っても腰高感やふらつき感を覚えることはない。タイトコーナーを高速で走行する場合などは4輪のブレーキを独立してコントロールし積極的にクルマを曲げていくXDSが作用。さらに4モーションによる効率のいいトラクションにより、安定して速いコーナリングを実現している。

走行モードを変更できるドライビングプロファイルでは、ノーマル、エコ、スポーツ、カスタムに加えて「オフロード」が用意される。オフロードのポジションを選ぶと、ABSを最適化するとともに、下り勾配で速度が一定となるヒルディセントアシストが働く。アクセルペダルに対するエンジンの反応はよりマイルドとなり、ラフロードを走りやすいセッティングとなる。

フォルクスワーゲンのゴルフはCセグメント車のベンチマークとなるほどベーシックで完成度の高いクルマ。それをベースとしたワゴン型のクロスオーバーSUVもまた完成度が高かった。質実剛健な造り込みと走りは、安心感が高く好感が持てる。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★
インテリア/居住性:★★★★
パワーソース:★★★★
フットワーク:★★★★
オススメ度:★★★★

諸星陽一|モータージャーナリスト
自動車雑誌の編集部員を経て、23歳でフリーランスのジャーナリストとなる。20歳代後半からは、富士フレッシュマンレースなどに7年間参戦。サーキットでは写真撮影も行う、フォトジャーナリストとして活動中。趣味は料理。

《諸星陽一》

諸星陽一

自動車雑誌の編集部員を経て、23歳でフリーランスのジャーナリストとなる。20歳代後半からは、富士フレッシュマンレースなどに7年間参戦。サーキットでは写真撮影も行う、フォトジャーナリストとして活動中。趣味は料理。

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