【SUPER GT 第4戦】GT300決勝…CR-Z の高木&小林、クールスーツなしの作戦で快勝

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優勝した#55 ARTA CR-Z GT。土屋圭市エグゼクティブアドバイザーが拍手で迎える。
  • 優勝した#55 ARTA CR-Z GT。土屋圭市エグゼクティブアドバイザーが拍手で迎える。
  • 快勝した#55 CR-Z。
  • GT300クラスの表彰式。
  • GT300のスタート。
  • 優勝した高木(左)と小林。
  • 決勝2位の#65 メルセデスSLS。
  • 決勝3位の#11 メルセデスSLS。
  • 決勝4位の#51 BMW Z4。
9日に決勝レースが実施されたSUPER GT第4戦「FUJI GT 300km RACE」。GT300クラスの戦いは、ポール発進の高木真一&小林崇志のホンダCR-Zが快勝したが、これは夏の一戦でクールスーツなしという作戦が奏功しての勝利でもあった。

ポールから高木がトップスタートを決めた#55 ARTA CR-Z GT(高木&小林/タイヤはブリヂストン=BS)は、2番手以降の争いを尻目に快調な逃げを打った。しかし、この逃げには“秘策”が絡んでいたのである。夏のレースだというのに、彼らはドライバー冷却用のクールスーツなしの状態で決勝レースに臨んでいた。

「今日、一番の事件はグリッドで土屋さん(圭市エグゼクティブアドバイザー)がクールスーツを外し始めた時なんですけど」と笑いながら高木は振り返るが、実は「マシン的に車重が重い時のスピードに問題がある。クールスーツなしなら20kg軽くできる」という作戦を、陣営は前夜から考えていたそうだ。そして実際に「クールスーツなしの効果もあってスタートダッシュできました。ダンロップコーナーまで逃げられれば、その先のセクター3はクルマ的に得意な区間ですからね」(高木)と見事に作戦は成功した。

前半担当の高木が大きなマージンを稼ぎだし、後半の小林は「クルマとタイヤをいたわりつつ、後ろとの差を見ながらコントロールする走りでした」というかたちの独走勝利。「モニターにあまり写らないくらいでしたね」(小林)という圧勝で、#55 CR-Zは今季初優勝を飾った。表彰台獲得は開幕戦の2位以来で今季2度目。

GT300ドライバーズチャンピオン争いでもトップから8点差の3位に浮上し、次戦以降にも期待がかかるが、過去にクールスーツが壊れたレースでも好結果を得たこともあるとのことから、「次の鈴鹿1000kmもクールスーツなし!?」という過酷な議論も飛び出す高木&小林だったが、それはさておき、タイトル争いでも充分に権利は出てきたといえよう。勝ったことで当面はウエイトハンデ的に厳しい部分もあるが、「与えられた条件のなかで精一杯(やるべきことを)やり尽くせるようにしたいですね」(小林)との決意で残り4戦に臨む。

決勝2~3位はメルセデス勢。2位が#65 LEON SLS(黒澤治樹&蒲生尚弥/ヨコハマ=YH)で、3位が#11 GAINER TANAX SLS(平中克幸&B.ビルドハイム/ダンロップ=DL)。4位にはBMWの#51 JMS LMcorsa Z4(新田守男&脇阪薫一/YH)が続き、5位は#25 VivaC 86 MC(土屋武士&松井孝允/YH)だった。

GT500に並んでのダブル3連勝は成らなかった日産GT-R勢だが、第2戦優勝の#10 GAINER TANAX GT-R(A.クート&千代勝正/DL)が決勝6位に入り、クートはドライバーズポイントランキングの首位をキープ(千代は欧州のレース参戦のためにSUPER GT欠場があり、クートとはポイントが違う)。一方、第3戦優勝の#3 B-MAX NDDP GT-R(星野一樹&高星明誠/YH)は序盤のアクシデントでリタイアとなり、クートとのポイント差が6に開いている。

開幕戦優勝の#31 TOYOTA PRIUS apr GT(嵯峨宏紀&中山雄一/BS)が今回決勝9位で、ドライバーズポイントでは首位と12点差で4位。さらに首位から14点差のランク5位に#11 SLSの平中&ビルドハイムが続く形勢となった。

SUPER GTの次戦(第5戦)は中2週を挟み、8月29~30日の週末に三重県・鈴鹿サーキットで開催される。真夏の長距離1000km戦、#55 CR-Zの高木は「クールスーツなしかどうかは、グリッドで聞いてください」とのことだが、それも含めて焦点の多いレースになりそうだ。
《遠藤俊幸》

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