女性仕様車?男子禁制?そんな打ち出し、評判は何のその……である。MINIやフィアット『500』がそうであるように、オトコが乗ってもまったく問題なし(ピンクなら妻か娘のクルマという顔をすればよい)、こだわりと癒し感が心地いいコンパクトカーだ。軽にしては珍しくボディ(ボディ前後、ルーフやドア後端)が絞り込まれ、ドアガラスも微妙に寝かせてある。その上での“まるしかく”。なので“ペーパークラフト感”がなく、軽を超えたしっとりとした佇まい。パーティングラインの入れ方も実にシンプルでスッキリしているのがいい。インテリアもシート表皮の素材、色遣い、玉縁付きの作り込み等、大人のセンス。見せ場のインパネも、確かに家のリビングのカウンターを眺めているかのようだ。さらにテーマ別に専用のシートカバー、フロアマット、アクセサリー類が用意され、好みで選ぶのも楽しそうだ。走りも基本的に“キャラ”に見合った設定だった。CVTとの組み合わせで最高35.6km/リットルの燃費達成の3気筒エンジンは、アイドリングストップも効かせながら、普通に走らせれば粛々と仕事をこなす。乗り味もしっとりと穏やかなもの。ステアリングも専用のチューニングとのことだが、操舵力は適度ながら、車庫入れ時などのレシオはややスローで、操作がかえって忙しいのでは?とも感じた。 ■5つ星評価パッケージング:★★★★★インテリア/居住性:★★★★★パワーソース:★★★★フットワーク:★★★★オススメ度:★★★★★島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。 便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。
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