マツダが5月20日に発表した新型『ロードスター』は、美しいプロポーションを実現するためにボンネット高を先代モデルよりも28mm低くしている。これに伴いエンジンは先代に比べ13mm低い位置に搭載された。
車両開発を担当した車両開発本部の高松仁副主査は「我々はミニマムパッケージという言い方をしているが、本当に必要最小限のディメンジョンにしようということを最初に決めた。それはドライバーを中心にした最適なサイズで、かつ最適な動きをするためには、やはり不要な肉は削ぎ落すことが、軽くもなるし、一番最適だろうということで、最初から掲げてやってきた」と振り返る。
このため「どこまで削ぎ落とすかというのは、内蔵物があるのでそう簡単ではない。なかでもエンジンが一番の大物だが、狙い通りのボンネットの高さに合わせるべくエンジンをぎりぎりまで下に降ろした」と語る。
ロードスターには『アクセラ』に搭載されている1.5リットル直噴ガソリンエンジンSKYACTIV-G 1.5を採用しているが、「エンジンそのものも全高を低く、オリジナルからさらに下げている。一番象徴的なのはオイルパンの深さを少し浅くして、さらにエンジンを少しスラントさせて高さを稼いだ」と高松氏は明かす。
さらに高松氏は「そのままでやればオイルの循環性が犠牲になりかねないが、そこをブロックのサイズは変えていないが、オイルをいかにスムーズに循環させるかという所に工夫を入れて、オイルパンが浅くても、しっかりとオイルを循環できるようにしている。エンジンはほとんど新設に近い」と話していた。