北京汽車は上海モーターショーで『BJ20コンセプト』を公開した。これは2016年中に市場投入されるコンパクトSUVを予告するものだ。これまで北京汽車が展開してきた「BJシリーズ」はどれも、クロカン的要素の強い本格オフローダー。しかしBJ20コンセプトのキャラクターは「該車型具有独特的都市硬派軽越野風格」というもの。つまり、ほどほどのオフロード性能を備えた「都市型SUV」ということになる。ただしスタイリングは「硬派」と謳うだけあり、ワイルドな雰囲気が漂う。そしてこれは「北京ジープ」として世界的に知られている『BJ212』の「文化的歴史使命」を表現しているのだという。たしかにボディ側面を水平に走る彫りの深いプレスラインや、低い位置にある円形のヘッドライトなど、BJ212を思わせるディテールが随所に見られる。ブランドのルーツを意識したデザインなのだ。2013年の北京モーターショーで公開した『コンセプト500』はBJ212をそのまま現代流にデフォルメしたものだったが、BJ20では直接的な引用は控え目になっている。寸法は全長4450×全幅1845×全高1710mm、ホイールベースは2670mm。ガソリンエンジンはターボ付き1.5リットル。4WDだけでなくFFのグレードも設定されることになっている。このほか北京汽車ブースでは、『BJ80』をキャンピング仕様にカスタマイズしたモデルも展示され、こちらも注目を集めていた。中国の人々がSUVに求めるキャラクターは多様化が進んでいるようだ。
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