【マツダ CX-3 試乗】日常的な運転ではFFのATが快適…御堀直嗣

試乗記 国産車
マツダ CX-3
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マツダ『CX-3』は、マツダ初のコンパクトSUVである。『デミオ』を基にしながらも、単に車体の形を変えただけではない、ゼロからの発想で生まれたクロスオーバーであるという。

たしかに、先の『CX-5』に比べると、車体後ろの傾斜がより流れるようになって、実用性重視のSUVとは違う、スポーティさがデザインでも表現されている。それはたとえば、ポルシェの『カイエン』に対する『マカン』のような位置づけともいえるのではないか。

顔つきも、CX-5からはじまるマツダの新世代群のなかで、より洗練された印象がある。

もう1つ特徴的なのが、すべての車種がディーゼルターボエンジンのみという設定だ。それでありながら、ガソリンエンジン車からの乗り換えも視野に入れ、ディーゼルノックと呼ばれるディーゼルエンジン特有の「カラカラ」「ガラガラ」という騒音を抑える、新技術「ナチュラル・サウンド・スムーザー」が投入された。

車外で聞くディーゼルエンジン音は、そのナチュラル・サウンド・スムーザーによって、耳障りな音が抑えられていると感じた。ガソリンエンジンとは異なるディーゼルらしい音が無くなるわけではないが、ディーゼルに対する嫌悪感はやわらげられるだろう。また室内でも、他の騒音が少ない低速域で、「カラカラ」「ガラガラ」音をとくに意識させられることはなかった。

CX-3は、すべてのグレードに6速オートマチック(AT)と、6速マニュアルシフト(MT)が設定され、さらにFFの2輪駆動と、4輪駆動を選ぶことができる。

日常的な運転では、FFのATが過不足ない走りで快適だった。MTの場合、ギアの選び方によっては、2000rpm以下では1.5リットルの排気量分の力しかほぼ出せないので、トルクの薄さを実感してしまう。その点、ATであれば自動変速でトルクの出る回転を選びながら走らせるので、低回転でのトルクの薄さを感じにくい。

ATでもMTでも、2500rpm以上で回して走れば、ターボチャージャーの過給も十分に働き、とても爽快な加速を味わわせる。

もともと悪路をガンガン走ることは目指しておらず、FFで十分だし、軽さがある分、運転に軽快さも出る。4輪駆動は、前後トルク配分の仕方にもう少し熟成を待ちたい。状況によって前後のタイヤに分配される駆動力に微妙な違和感があり、それによって上質さもややFFに比べ劣る。

とはいえ総合的には、マツダ渾身のコンパクトSUV、CX-3は、さまざまな生活シーンで、オーナーの期待に応える走りと快適性を満たしてくれる魅力を備えていると思う。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★★
インテリア/居住性:★★★★
パワーソース:★★★★
フットワーク:★★★★★
オススメ度:★★★★


御堀直嗣|フリーランスライター
玉川大学工学部卒業。1988 - 89年FL500参戦、90 - 91年FJ1600参戦。94年からフリーランスライターに。主な著書は『燃料電池のすべてが面白いほどわかる本』『ホンダトップワークス』『図解エコフレンドリーカー』『快走・電気自動車レーシング』『ホンダF-1エンジン』『ポルシェへの頂上作戦』『自動車ニューテクノロジー集成』『クルマの基礎知識』など。
《御堀直嗣》

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