もともと『アテンザ』ワゴンはセダンよりホイールベースが80mmも短く、ワゴンながらセダンの上をいくスポーティさだった。果たしてその走りに変化があるかどうか? は、やはり気になるところだった。結論からいうと、変わらなかった。というより、今回セダンがより上質方向に走りを磨いたことで、スポーティなワゴンのキャラクター、立ち位置がより明確になったというべきか。もちろん19インチタイヤながら乗り味がさらにこなれ、4WD化の重量増(+90kg)は、クルマの挙動をよりしなやかにしつつ、ワゴン特有のキレのよさも残している。通常走行時に4WDのドライブトレーンを引きずっているような感触もない。従来型FF車で感じたステアリングフィールのクセも、短時間の試乗ながら気にならなかったから、この点もボディ、シャシーの改良で手当てされたようだ。2.2リットルの4気筒ディーゼルターボは、相変わらずトルクフル。ゆったりとも俊敏にも自在にクルマを走らせられる柔軟性が魅力だ。シートクッションの改良で、振動がより伝わりにくく、かつさらに身体を快適にホールドしてくれるようになったシートはセダンと同じ。後席にもヒーターがついたのは、ファミリーユースにとって朗報だ。■5つ星評価パッケージング:★★★★★インテリア/居住性:★★★★★パワーソース:★★★★★フットワーク:★★★★★オススメ度:★★★★★島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。 便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。
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