トヨタ自動車の若手社員の有志が集まって結成された団体がある。「トヨタ技術会(TES)」がそれで、今年で5年目を迎え、オートサロンには毎回斬新な改造車を展示。そして今回はオープンカーの『TES-CROSS』を披露した。なんでも18人のコアメンバーと200人の協力者で6か月かけて製作したそうだ。そのなかにはトヨタ系の企業をはじめ、マルヤス工業、アート金属工業、BBS、KYBなど約25社の関係者もいる。部品代は軽く1000万円を超えて2000万円近くになるという。「元の車は欧州仕様の『ヴィッツ3ドア』なんですが、世界に1台しかない車をということで、デザイナーが外板を大胆にデザインし、その作り込みに苦労しました」とコアメンバーの一人は話す。毎日、勤務時間が終わると、みんなで集まって夜中の10時ぐらいまで作業を行い、時には午前様になることもあった。しかも、この車はデザインだけでなく、走りも抜群にいいという。「特に曲がることに関しては自信があります。ハンドルを切ったとき、頭の入り方が違うんです。曲がることを楽しめる車で、そのための走り込みの時間を十分つくって完成させました」豊田章男社長から「限界を攻めないと、いいクルマをつくれない」と常々言われており、それをコアメンバー一人ひとりが肝に銘じ、実践したのだという。目標にしていた車は『ミニクーパー』だったが、「それ以上のものができあがった」と自信を見せる。豊田社長はまだこの車を運転していないそうだが、「どんな評価をしてくれるのか楽しみ」とメンバーは話す。会場での評判は非常に高く、「いつ販売するのか」といった声が後を絶たないという。もしかしたら、将来、この車が市販化される日がくるかもしれない。
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