タブレット対応にハイウェイマップ…「無料でここまで!」がさらに進化したYahoo!カーナビを試す

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iPad上のYahoo!カーナビ
  • iPad上のYahoo!カーナビ
  • 起動時の画面。画面上のバーは従来のままだが、タブレットで見る地図画面は迫力がある
  • メニューは整理されて従来より分かりやすくなった。Yahoo!のIDでログインしないと渋滞情報を取得できないのは従来通り
  • 目的地検索の「ジャンル」。この辺りのインターフェースは従来通りなので、タブレットではややスカスカとなる
  • ルート検索では「おすすめ」、「高速優先」、「一般優先」の3種類のルートから選ぶことができる。画面上の「ルート」アイコンをタップすると経由地の追加ができる
  • 経由地の追加の画面では、目的地を任意の場所に設定することができるようになった。また、追加した経由地の順番を入れ替えることができるようになった
  • ガイド中の画面。左上の矢印が大きすぎず、バランスが良くなった。また、タブレットを横位置にすると右端に交差点右左折案内が表示される
  • 俯瞰表示がよくできており、実用的な200mスケールでも、約4kmも先の目的地まで表示できる。非常に見やすい画面だ
「無料でここまで!」の驚きふたたび!大人気アプリYahoo!カーナビがメジャーバージョンアップ

彗星のように現れ、あっという間にカーナビアプリ人気ナンバー1となったYahoo!カーナビ。年末の帰省シーズンを前に、大幅な進化を果たした新バージョンが登場した。シンプル路線のYahoo!カーナビだが、その良さは残したまま、機能を強化。的を射たユーザー目線の改良で完成度を上げ、再び「無料でここまで!」と言わせる仕上がりだ。


◆タブレットに新たに対応し、大画面で使いやすく

Yahoo!カーナビは11月12日、配信からわずか105日間で200万ダウンロードを達成した。ゲームアプリなどと違って使う人が限られているアプリとしては、驚異的な大ヒットといえるだろう。人気の秘密は、使いやすさに徹したシンプルなユーザーインターフェース(UI)と、無料でありながらVICS交通情報に対応し、渋滞を避けたルート設定もできるなど、高級カーナビに迫る機能を搭載していることだ。

常に細かな改良を続けているYahoo!カーナビだが、今回、メジャーバージョンアップを行ったのは、年末年始の帰省シーズンに合わせるため。思えばYahoo!カーナビはお盆前の7月31日に登場した。もちろんこれも帰省による需要を見込んだためだ。需要が増すタイミングでリリースして一気にシェアを拡大する作戦だが、ユーザーから見ても、使う機会が多いシーズンに合わせたバージョンアップはありがたい。

改良ポイントは多岐にわたるが、大きなポイントは2つ。ひとつは、高速渋滞マップの搭載。これは地図上に高速道路だけを表示し、そこに渋滞や通行止め、チェーン規制や事故などの情報を表示する。高速道路のサービスエリアにある渋滞情報の掲示板を連想すればいいが、Yahoo!カーナビのそれは図式化された単純なものではなく、実際の地形を反映したリアルな地図だ。

もうひとつの改良ポイントはタブレットなど、大画面の端末への対応。従来バージョンでもタブレットで使用することは可能だったが、4~5インチのディスプレイを前提にデザインされたUIはタブレットでは間延びした印象になってしまう。新バージョンは大画面のメリットを活かしたUIとなり、交差点右左折案内の表示や地図+ハイウェイモードのワイド2画面表示に対応した。

ほかにも交通事故多発箇所の表示、任意の場所をスタート地点にできるスタート地点設定などの改良を行っているが、これらはすべて、App StoreやGoogle Playのユーザーレビュー、あるいはFacebookやTwitterなどのユーザーの声を反映したもの。Yahoo!カーナビは徹底して、ユーザーの要望に応える改良を行う姿勢をとっているのだ。


◆シンプルUIはそのまま、経由地設定や変更も可能に

起動した時の印象はほとんどこれまでと変化がなく、UIも全く同じだ。バージョンアップにともなってわざと雰囲気を変えるアプリも多いが、Yahoo!カーナビはそういった目先の変更はなし。バージョン情報を確認しないと本当にバージョンアップしているかどうか分からないほどだ。最初の画面での唯一の変更点は、画面左下に「高速渋滞」というボタンが追加されたことだけだ。

目的地の検索方法は特に変更なく、「キーワード」「履歴」「キープ」「ジャンル」「住所」といったメニューもそのままだ。このうち、キープとは目的地登録機能のことで、ブラウザで使う地図サービスであるYahoo!地図のキープと連動している。パソコンでYahoo!地図を使って目的地を探し、キープすればYahoo!カーナビのキープにも反映されるのだ。また、キープを使わずにYahoo!地図からYahoo!カーナビへ目的地を転送することもできる。

目的地が見つかったあとのルート検索には改良が加えられた。ルート選択画面に追加された「ルート」ボタンをタップすると経由地の設定ができるが、そこで目的地の設定ができるようになったのだ。これで、自宅にいながら会社を出発地に設定して所要時間を調べるなど、柔軟な使い方ができるようになった。

また、設定した経由地の順序を入れ替えることも可能になった。こちらも旅行の計画をたてる時などに役に立つだろう(目的地設定と経由地入れ替えはアンドロイド版ではver1.2.3で実装済み)。


◆タブレットの大画面を活かしたUIの使い心地は良好

今回、Yahoo!カーナビは9.7インチの『iPad Air』を使っている。目的地検索では特に感じなかったが、ガイドが始まると、タブレットの大画面に対応した新バージョンの真価を実感することができた。画面左上の、次に曲がる方向を示す矢印が異常に大きくなってしまうことがなく、全体のバランスが取れている。

地図画面も大画面を活かして、広い範囲を無理なく表示してくれる。その迫力はなかなかのもので、iOS標準搭載のマップアプリやGoogleマップとも違った見やすさ、分かりやすさを感じる。この違いは、上空から真下ではなく進行方向を見下ろす俯瞰表示の質の高さから感じられるもののようだ。

アプリのカーナビにかぎらず、ほとんどカーナビは俯瞰表示ができるが、その見え方は様々だ。中には斜めの視線にはなっていても、遠くが全く見通せないものもある。本来、俯瞰表示は近くを大きく、遠くを小さく表示することで、ルートの先を見通せるようにしたもの。しかし、こうした画面の描画には複雑な処理が必要になる。それで、なんとなく斜めにしてお茶を濁しているカーナビが多いのだ。

そんな中で、Yahoo!カーナビの俯瞰表示は非常によくできている。表示スケールを200mか400mくらいにすると、自車アイコン付近は大きく分かりやすいのに、ほとんど地平線の彼方まで見通すことができる。これは見ていて非常に壮観だ。1画面でシームレスに2画面表示ができているようなものといえる。


◆ムダを省きシンプルに徹したガイド機能

一般道のガイドでは、タブレットを横画面にしている時、画面右端に交差点右左折案内が表示されるようになった。これをみると地図画面に表示されていないルートの先の方まで把握することができる。カーナビを使っていると、自分が思っていたルートと違った、ということがあるものだが、交差点右左折案内があると、いち早くそれに気づくことができる。ルート検索時にルート全体の確認があるが、それでもルートの詳細をいつでも確認できる表示は有用だ。

それ以外のガイド機能は特に変更は無いようで、相変わらずのシンプル路線となっている。交差点の拡大図や交通案内版の表示はない。しかし、ジャンクションやインターチェンジのイラスト表示、ETCレーン表示は備えている。無駄を省き、かつかゆいところに手が届くバランスの取れたガイド機能といえるだろう。



◆ハイウェイモードでも地図表示が可能に

従来のYahoo!カーナビの数少ない弱点のひとつが、ハイウェイモードだったと思うのは筆者だけではないだろう。Yahoo!カーナビのハイウェイモードはサービスエリアやインターチェンジの情報が文字とアイコンで表示されるのみで、地図画面がなかったのだ。実用上はこれでも全く問題はない。しかし、実際に使ってみると、長いルート上のどのあたりに自分がいるのか、ビジュアルで確認したくなる。文字とアイコンのみのハイウェイモードでは、そうした直感的な分かりやすさがないのだ。

新バージョンでは、従来のハイウェイモードに加えて地図画面も表示される2画面表示が可能となった(タブレット限定)。普通のカーナビと同じになっただけ、とも言えるが、Yahoo!カーナビは無料アプリであることを忘れてはいけない。有料のカーナビと同じになったのなら、それはすでに評価すべきことなのだ。なお、2画面表示は横画面でないと使えない。タブレットでは横画面で使うことが基本と考えたほうがいいようだ。

高速道路に関連する機能としては、バージョンアップの目玉である、高速渋滞マップも実用性が高い。これは今までありそうでなかった機能といえるのではないだろうか。高速道路のみの渋滞情報画面というと、VICSのレベル2(簡易図形表示型)があるが、簡略化したマップは意外とわかりにくい。リアルな地図に高速道路だけを表示するカーナビはこれまで見たことがないが、こうして実際に見てみると、圧倒的に分かりやすい。

しかも、この画面は自由に拡大縮小やスクロールができる。VICSのレベル2の場合、エリア別の図になるためスクロールが出来ないのだが、エリアの境目付近にいる時などイライラするものだ。エリア分けに関係なくスクロールできるのは非常に使いやすい。

なおYahoo!カーナビは、運転中の安全を重視して、従来からガイド中の設定変更などができない仕様となっており、高速渋滞マップの表示についても同様の仕様となる。そのため、サービスエリアで停止中にガイドをいったん終了させて高速渋滞マップを見る、などの使い方が便利そうだ。



◆交通事故多発箇所の表示で安全運転をサポート

新バージョンのYahoo!カーナビをしばらく使っていると、地図上に「!」のアイコンが表示されていることに気づく。不覚にも筆者はオービス警告なのかと勘違いしてしまったが、本アプリにその機能はない。このアイコンは交通事故の多発地点を表示するもので、安全運転を促す新しい機能だ。

もちろん、不要だと思えば設定で非表示にすることも可能だ。それにしても、シンプル路線のYahoo!カーナビがこういった機能を追加するとはどういうことか。

そこで改めて考えてみると、実はYahoo!カーナビには付加価値を追加する便利機能が意外と多い。駐車場の空満情報、リアルタイムなガソリン価格の表示に始まり、JAF会員優待施設の検索機能、クーポン情報の検索と表示、ランドマークの3D表示などがある。シンプルに見えて、実はなかなかの多機能カーナビでもあるのだ。

クーポンについては説明が必要だろう。目的地検索の「ジャンル」に「クーポン」という項目があり、ここで割引クーポンが使える施設を探せるのだ。例えば「駐車場」をタップすると、近隣で割引クーポンが使える駐車場が検索される。もちろん、そのクーポン自体を表示することも可能だ。

この機能はかなり魅力的なもので、Yahoo!カーナビの最大の目玉機能として紹介してもいいくらいだ。現在、「クーポン」カテゴリに表示されるのは「ロッテリア」、「駐車場」「洗車(ガソリンスタンド)」。ロッテリアは「Yahoo!検索」で実施している「けんさくーぽん」と連携している。今後は、この「けんさくーぽん」との連携を強化し、さらなるクーポンが追加されていく予定だ。新バージョンでは「ガスト」のクーポンも追加される。筆者としては、主要なファミレスのクーポンをすべて検索できるとか、あるいはコンビニが展開する様々なキャンペーンに連動できれば、かなり魅力的な機能になるはずなので大いに期待したい。

Googleマップとは一線を画した使いやすさとVICSの安心感、検索の使い勝手はそのままに、無料カーナビとして望外なほどに多くの付加機能を備え、今回試したタブレットのようにデバイスごとのUIも最適化を果たしたYahoo!カーナビ。ナビ初心者はもちろん、手持ちのナビの施設情報が古かったり、新しい道路が載っていなかったりする場合にもサブ機的な使い方も有効だろう。無料アプリということで、年末年始の行楽前にダウンロードだけでもしておけばいざという時には安心だろう。


【関連リンク】Yahoo!カーナビ(公式サイト)
《山田正昭》

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