米国の自動車最大手、GMの高級車ブランド、キャデラックが11月18日、ロサンゼルスモーターショー14で初公開した『ATS-V』。会場では、同車のレーシングカー、『ATS‐V.R』が早くもデビューを飾った。
同車は、ATS-Vのクーペ、『ATS-Vクーペ』のレーシングカー。FIA(国際自動車連盟)のGT3レギュレーションを満たすマシンとして開発された。
搭載エンジンは、市販車用をベースとする3.6リットルV型6気筒ガソリンユニットを、2個のターボで過給したユニット。ボルグワーナー製の大容量ターボをはじめ、インタークーラーの容量拡大、エンジンECU、サイドエグゾーストなどのチューニングを受ける。最大出力は600hp/7400rpm。最大トルクは71.9kgm。
外観は、カーボンファイバー製のエアロキットを追加。サイドスカート、フロントリップスポイラー、ディフューザーなどが専用デザイン。リアには、大型ウイングを装着し、エアロダイナミクス性能を引き上げた。
キャデラックは2015年から、このATS‐V.Rを実戦投入する計画。アストンマーティン、アウディ、BMW、フェラーリ、ランボルギーニ、マクラーレン、ポルシェなど、GT3カテゴリーの激戦区に投入され、キャデラックの高性能イメージをアピールしていく。
キャデラックのヨハン・ダ・ネイシン社長は、「V-シリーズの拡大は、キャデラックの成長における次なるステップ。これには、GT3カテゴリーのレーシングカー開発も含まれる」と述べている。