【BMW X4 試乗】アクティブでエレガントな二面性が女心をくすぐる…岩貞るみこ

試乗記 輸入車
BMW X4 xDrive28i M Sport
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以前、外国人にお好み焼きを食べてもらったら「辛いのか甘いのか、どっちなんだ」と言っていた。『X4』も、クーペなのかSUVなのか、どっちなんだと問いたくなるが、お好み焼きが美味しいことを考えれば、X4のこの融合ぶりはアリである。『X6』より、ひとまわり小さくて使いやすいし。個人的には日本市場向けに『X2』が出ればいいのになと思うけれど。

エッジの効いたホリが深い系の顔に、肉感的なボディライン。ボディ後半のクーペな傾斜に騙されて運転席に座ると、第一声は「高い」である。同クラスのX3に比べ全高をわずかに下げた分、ヒップポイントも2センチ低いというけれど、デザインとのギャップがあるせいか見下ろすように広がる視界に対する衝撃が強い。太めのハンドルを握ると、サイズ感に負けそうになるけれど、バリアブル・ステアリングのおかげで取り回しも楽々こなすことができる。

アイポイントは確かに高いけれど、コーナリングのロールは少なく、頭が左右にふられることがない落ち着いた乗り心地。8速ATのしなやかな加速と、スイッチひとつでエコからスポーツ+まで性格を変える走りは気分を七色に変えてくれる。

確かに高さのある大きな荷物には不向きだが、後部座席の背もたれが三分割して対応するため使い勝手は悪くない。アクティブでエレガントな二面性は女心をくすぐってくれるし。くどいようだが、これでX2になってくれたらなあと、しつこく思ってしまう。

■5つ星評価
パッケージング:★★★
インテリア/居住性:★★★★
パワーソース:★★★
フットワーク:★★★★
オススメ度:★★★

岩貞るみこ │ モータージャーナリスト/ノンフィクション作家
女性誌や一般誌、ラジオなどで活動。イタリア在住経験があり、グローバルなユーザー視点から行政に対し積極的に発言を行っている。主にコンパクトカーと、救急医療を通じて衝突安全を中心に取材をするほか、近年はノンフィクション作家として子供たちに命の尊さを伝える活動を行っている。チャイルドシート指導員。国土交通省安全基準検討会検討員。同・リコール検討員。同・独立行政法人評価委員会臨時委員他、委員を兼任。

《岩貞るみこ》

岩貞るみこ

岩貞るみこ|モータージャーナリスト/作家 イタリア在住経験があり、グローバルなユーザー視点から行政に対し積極的に発言を行っている。レスポンスでは、女性ユーザーの本音で語るインプレを執筆するほか、コラム『岩貞るみこの人道車医』を連載中。著書に「ハチ公物語」「しっぽをなくしたイルカ」「命をつなげ!ドクターヘリ」ほか多数。最新刊は「法律がわかる!桃太郎こども裁判」(すべて講談社)。

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