15年投入のホンダ燃料電池車はコンパクト…山本技術研究所社長

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ホンダ FCEVコンセプト
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本田技術研究所の山本芳春社長は、2015年に市販を始める燃料電池車(FCV)について、「エネルギー密度を上げた燃料電池スタックなどにより、車体は現行の『FCXクラリティ』よりコンパクトになり、荷室などを広くできるのが特徴」と、商品の一端を紹介した。

山本社長は、9月18日にさいたま市で開いたパッケージ型水素ステーションの設置式後に記者団と懇談し、言及した。ホンダは2013年11月のロサンゼルスモーターショーに、次期市販FCVを『FCEV コンセプト』として出品しており、これが15年に日米、その後欧州でも市販するモデルの原型になる。

山本社長によると「FCXクラリティと同じ4ドアセダンだが、相当コンパクトになる」という。スタックなどのパワートレインは、現状では車室内のコンソール部に配置しているが、市販モデルではボンネット内に収める。このため、荷室だけでなく、コンセプトモデルでは乗員も現行の4人から5人に増やしている。トヨタが15年度内に市販するFCVの乗員は4人であり、そうしたスペースユーティリティが「トヨタさんと違うところ」(山本社長)と指摘した。

一方、具体的な投入タイミングについて山本社長は「燃料の出し入れなど、様々なシステムを煮詰めていかなければならないので、そう早くはならない」と述べ、15年の後半になる可能性を示唆した。同時に「歴史的なスパンで考えると何か月早かったとかを競ってもしょうがない。足元をしっかり固めることだ」と、タイミングよりも商品力の熟成に注力する考えを強調した。

《池原照雄》

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