自動車技術会は、2014年9月2日~6日の5日間にわたり、静岡県のエコパ(小笠山総合運動公園)で第12回 全日本学生フォーミュラ大会が開催する。その試走会が8月4日から6日にかけて、富士スピードウェイ駐車場にて行われた。
全日本学生フォーミュラ大会は、610cc以下の4サイクルエンジンを搭載した1人乗りのフォーミュラーカーを学生自らが作成。さらには、年間生産台数1000台を想定したビジネスモデルを企画立案するもので、自動車技術ならびに産業の発展・振興に資する人材を育成する目的のもとに開催されている。
今回で12回目を迎えるこの大会には、96チームがエントリー。書類選考により大会出場チームを最終決定する予定だ。
今年で10回目の参加を数える横浜国立大学は、今回のマシンの特徴について、「縦置き4気筒エンジンや、ロングホイールベースという全体のレイアウトなど、昨年の良かった部分は踏襲した。そのうえで、今年度は、速さの部分だけではなく、細部にまでこだわって設計。完成度の高いマシンを目指した」という。
また、「昨年度から変わった点として、今年度はエアロデバイスも搭載したことが大きな特徴だ。さらに、カラーリングも、他校は1色ほどなのに対し、我々はグラデーションや4色使い、ファイヤーパターンを入れるなど、見た目にもこだわり、総合優勝を目指したい」と説明。
2004年に発足した千葉大学のチームは、「人数が減ってしまったので、まず完成させることが目標で、信頼性をメインに置いて作成した。特にアピールするポイントとしては、可変吸気システムを採用し、最適なエンジンパワーを引き出すことで、NAでもターボに近いパワーを得られているという点」と話す。
また、デザイン面においても、「昨年までの無骨なものから、滑らかなデザインになる予定だ。最後の仕上げでは、曲面の仕上げや塗装も、カラーリングのデザイン担当が頑張っていいものに仕上げるだろう」と意気込みを語った。