藤井の相棒で、一昨年途中からチームに参画しているリチャード・ライアン(34歳/英国)は、藤井を「He is OK! 良い経験を重ねてきたプロフェッショナルだ」と評し、「お互いにさらなる進化と改善を続けて、シーズンエンドにはもっといい関係を築けていると思う」と話す。2004年に当時のフォーミュラ・ニッポンとGT500で2冠制覇を成し遂げたライアン、あれからちょうど10年の節目を迎えたが、それについては「(レーサーは皆)常にタイトルを目指して戦っているものだからね」と、特に意識はしていない模様。だが、「今年は様々な状況が良くなり、チャンスがあるシーズンだと考えている。10年前のような年にしたい」とも語っており、成功への手応えを感じているようだ。「リチャードはセットアップの好みが自分と近い」と語る藤井も、GT300初王座を狙いたいところ。
クラス全体のレベルアップ傾向が顕著なGT300。ハイレベルな戦国時代のなかで、今季はAudi Team Hitotsuyamaがさらに存在感を増してきそうな雰囲気である。
《遠藤俊幸》