ベンチャー企業のFOMMは2月19日、大同工業、日本特殊陶業と共同開発した超小型電気自動車『FOMM コンセプト One』を都内で報道陣に公開した。FFインホイールモーター採用で、既存の原付ミニカーとほぼ同サイズながら大人4人乗車できるのが特徴。
FOMMの鶴巻日出夫社長は同日、会見し「日本で開発した技術をもとに、マーケティングによる地域最適化で、今までにない乗り物を提供して、世界に向けたビジネスを展開していく」と表明。
その上で「タイを中心とした東南アジアでの事業展開を目指す。このため3月24日から開催されるバンコクモーターショーに出展する。東南アジアで売るなら近くで造った方がよいと思っているので、タイの現地法人に製造販売を委託することにしている」と述べた。
今後のスケジュールに関しては「現在、最初の1台の開発が終わった。開発には多額の費用が掛かるので、4月から6月にかけて第三者割当増資を行い資金調達する。これが集まれば2015年の9月ライオフを目指して突き進んでいく。初年度の販売はタイ国内のみで5000台、同年10月から開始したい」と語った。
具体的な事業展開については「FOMMタイランドを設立して量産設計、生産管理、調達、品筆保証を行う。(大同のタイ子会社である)大同シチポールに部品を提供して完成車を組み立ててもらう。マーケティングおよび販売はタイの老舗商社、シチポール1919社に委託する」と説明した。
また販売価格は「バッテリーはリースにして、車両価格は何とか100万円を大きく下回りたいと考えている」と語った。