【フォード フィエスタ 試乗】いつでもトルクバンドの真っただ中…西村直人

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ダウンサイジングの波はさらに進み、グローバルでは3気筒1.0リットルターボが下限になりつつある。フォードのそれはフォルクスワーゲンの4気筒1.2リットルターボ+7速DCTとは一味違う、実用走行域における分厚いトルクフィールが特徴だ。

最大出力は100psに止まるが17.3kgf・mの最大トルクはわずか1400rpmから立ち上がり、それが4000rpmまで持続する。加えて6速DCTは小排気量ならではローギヤードな設定だから、アクセルを踏めばいつでもトルクバンドの真っただ中だ。正確にはフルブーストになるまでに若干のラグはあるものの、そこはロングストローク型3気筒が本来もっている豊かなトルクカーブが補完する。だから、右左折直後の加速からタイトコーナーの立ち上がりまで、もどかしさを感じることがない。

一方、高回転域はあまり得意ではない。4000rpm付近ですでに100ps近くを発生していることからも、そこを境に一気に伸びが劣りはじめ、5000rpmを超えると回転フィールも重くなる。ここが昨年末に試乗したホンダの3気筒1.0リットルターボ(プロトタイプ)と決定的に違うところだ。ホンダの試乗車はCVTだったが、高回転域でのキレはフォードとは違い鋭さが際立っていた。

乗り味は上品で、急激な路面変化でもズシンとした重い衝撃を身体に伝えてこない。このところのフォードは『フォーカス』、『クーガ』ともにシートの出来が非常によく、日本人の体躯にもピタリとハマる。サスとシートの減衰特性に195/45R16の偏平タイヤが絶妙にバランスしているため、雪交じりのワインディング路であっても緊張感なく走りを堪能することができた。

個人的には、ダウンサイジングされたパワーユニットを手に入れたのだから、あと20mmほど幅をスリム化し5ナンバーサイズとなればさらに良かったと思うが、赤外線レーザー式ながら「衝突被害軽減ブレーキ」を標準装備とし229万円に抑えた価格設定は大いに魅力。フォードの新たなるエントリーユーザーにも推奨したい一台だ。

■5つ星評価
パッケージング:★★★
インテリア/居住性:★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★★
オススメ度:★★★★


●プロフィール
西村直人:1972年1月東京生まれ。専門分野はパーソナルモビリティだが、広い視野をもつためにWRカーやF1、さらには2輪界のF1と言われるMotoGPマシンでのサーキット走行をこなしつつ、4&2輪の草レースにも精力的に参戦中。また、大型トラックやバス、トレーラーの公道試乗も積極的に行うほか、ハイブリッド路線バスやハイブリッド電車など、物流や環境に関する取材を多数担当。国土交通省「スマートウェイ検討委員会」、警察庁「UTMS懇談会」に出席したほか、東京都交通局のバスモニター役も務めた。大型第二種免許/けん引免許/大型二輪免許、2級小型船舶免許所有。(財)全日本交通安全協会・東京二輪車安全運転推進委員会指導員
《西村直人@NAC》

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